いやー、久しぶりに美術館に来れた。通常の業務の他に、自分が「社会問題」解決のために好き好んで進めてきた先日共通させていただいた「イノベーション」業務の関係上、全く時間と気持ちがこちらに向けられなくて、25日の審査が終了した翌日の26日に早速17:30分前には会社を出て、上野に向かいました。美術館は、金曜は、20~21時まで開館していることが通常なので、金曜は夕方からでもOKです。
美術館は、お年寄りご夫婦以外に、若い女性、男性、カップルもそれ相応居て幅広い人気があるように館内を見ると思います。また、涼しい室内で、身なり良く、静かに思い思いの楽しみ方をされているのも良いです。
さて、今回は、国立西洋美術館「松方コレクション展」に足を運びました。いつも前を素通りで、西洋美術館は初めてでした。(展示室レイアウトが記憶にないため)
松方幸次郎氏のことは、恥ずかしながら全く存じ上げなかった。松方氏は、薩摩藩士の息子として生を受け、現開成高校へ転学、東京大学中退、ラトガーズ大学入学、エール大学転入し、法律の学位を取得。帰国後、父、松方正義が第4代内閣総理大臣となり、父の秘書官を務める。その後、川崎財閥創設者、川崎正蔵の要請で、川崎造船所の初代社長に就任、数々の会社社長歴任し、衆議院議員の経歴をもたれている方です。(Wikiより)
今回の、松方コレクションは、川崎造船所社長時代、日清戦争、日露戦争を経て、「ストックボート方式」という受注ではなく量産販売するという「攻めの経営」を導入し、第一世界大戦で大成功を収める。こうした利益を、欧州に足を運び、自ら画家や美術館と交渉し購入し、日本に送り、日本の西洋美術の歴史の礎を作って来られた方です。ここ国立西洋美術館(開館60周年)時は、この松方コレクションで満たされた。
「芸術は人民の魂のあらわれなのです」と松方が残した言葉がある。今回の展示は、松方コレクションの1部に過ぎないが、メインは、「睡蓮、柳の反映」です。この作品は、高さ2m、幅9mの大作でしたが、欠落損傷で上半分がありません。2016年にルーブル美術館で発見され、2017年に松方家に送られ、1年掛け、下半分の残っている部分の修復がされ、今回の展示されているという。美術作品は、ガラス乾板に姿が残っていることがあり、この作品も、そのガラス乾板から上半分を再現し、色使いも、世にあるモネの睡蓮作品のAI解析結果を使って、今後修復再現をしていくそうである。100年昔の作品を最先端技術が救うのですね。
その他、第一次世界大戦前後の作品、前出のクロード・モネ、フランク・ブランゲイン、オーギュスト・ロダン(考える人)、ジャン=フランソワ・ミレー、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ポール・ゴーギャン、ギュスターヴ・モロー、フィンセント・ファン・ゴッホ(アルルの寝室)、パブロ・ピカソ、エドヴァルド・ムンク、アンリ・マティス、藤田嗣治などなど、そうそうたる作品が陳列されている。<ARTADENDA>
クロード・モネの作品は、本人の交流もあったため、特に多くあります。遠く引いた時に浮かび上がるあの幻想的な作風が特徴です。是非鑑賞してみては。