3月2日から始まったテレワーク主体の勤務形態。4週目が終わったので、ここで一度まとめておく。
3月26日に、4月末までのテレワーク命令が出たので、実質ゴールデンウィーク含めて5月6日までテレワークになる。今後、また気づいたことがあれば追記更新することにする。
過去のテレワーク関連のブログは以下にあります、興味あれば見てください。
まあ4週間テレワークをやってきて押さえておくべきことは、大きくは以下の3点にまとめられると思う。
これは、自分が所属している会社が、「テレワーク」を意識した体制にしているかである。具体的には、4つあるのではないかと思う。
会社には、レベルの大小はあるが秘密の情報だらけである。内容によっては、未公開の重要案件だと外部に漏れると戦略変更をしなければならない場合もあるし、個人情報が漏れた場合は、責任問題、賠償問題につながることもある。そのため、メールの内容も含め秘密情報はセキュアな環境である必要がある。外部で仕事しても、このセキュア性が確保されないといけない。最近では、Microsoft社のOffice365を導入していると、スマホのSMSと連携して、セキュアな環境が担保できるようになっている。専用線が細い場合は有効なソリューションである。
また、パソコンも会社提供のものか、個人購入したものか、ノートブックなのか、デスクトップなのかで、外部(家庭)で仕事ができるかが決まるし、セキュア性もそれに依存してくる。家庭のパソコンで、会社の専用線に入って会社のデータをローカルドライブにコピーするのはセキュア上大問題である。そうならない仕組みを会社は社員に提供すべきである。
テレワークになると出退勤が管理できないと良く言われる。外部(家)では、タイムカード、それに準じるものでチェックができないので当たり前です。パソコンのログイン状況や人監視機能のアプリなどの方法もあるが、所詮完璧ではないし、「性悪説」に基づいた考えなので非常に窮屈なしくみである。出退勤管理から解放された人事制度が重要になってくる。これも職種によるところが大きいが、その人の能力、業務内容とその成果達成度で年俸性にすることが一番時間管理上楽である。ただ、成果評価がクリアであるかが更に重要なので、しっかりとした組織体制、教育が重要になってくる。所属している会社も、まだ途上だと思う。
1-2)にもつながるテーマだが、上司、部下間の信頼関係は非常に重要である。上司(マネージャー)は、部下の業務内容、体調に気を配る必要がある。そのために、大なり小なりコミュニケーションを取り、必要に応じて声を掛けてあげるなどをする。ところが、テレワークになると、相手の顔が全く見えない、例えカメラモニターを使った会議をしても、顔色など分からない。そのため、どうしても距離が離れるので、それを補うコミュニケーションが必要である。しつこくない頻度でメールベースで確認をするとか。
部下も上司に対して、安心させてあげるために、定期的な業務報告、困ったときに声を出すなどの対応が必要である。これらが、きちんと連携していないと、ギクシャクしてストレスを必要以上に産んでしまうテレワークになってしまう。テレワーク中、一人で黙々と仕事をし続けることはある程度できても、長期間になると結構ストレスが溜まってくるので、そういった配慮が取れる人間関係でありたい。
世の中の仕事は、非常に多種多様である。事務作業の人は、外部(家)から書類、システムにアクセスが出来れば業務は可能になる。また、設計、開発系の人は、ノートパソコンだと画面が小さいとか、処理速度が遅くて仕事にならないとか、測定器が無いと仕事にならないとかテレワークをするためには、それ相応の環境整備が必要になる。実際の物を見て触ってとなると、それを家に持って帰っていいのか?とかの問題も出てくる。営業関係の人は、相手先の方もテレワークで電話会議、ビデオ会議が出来ればいいが、そういう環境が揃っていない場合テレワークのみで対応することは難しい。サービス、接客業の人は、相手がいてなんぼなのでテレワークは難しい。
がんばってテレワークができる職種の方は、極力テレワークに移行するだけで、通勤ラッシュの緩和ができる。テレワークが良い、悪いというより、社会全体として負荷、無駄の少ない社会を作っていくことが重要である。
これ結構重要である。
私は、ちょっと広めの自分の部屋がある。また、子どもたちも大学生なので、子供から親に対して働きかけたりすることがめったに無い。意味なく周囲で騒いだり、怒鳴ったりはたまにあるけど、小さい子がいるお宅では、ぐずったり、飽きを紛らすために遊ぶ相手をしたり、こどもの生活リズムを乱さないように自分の時間を調整したりがあると思う。そうなると、仕事に集中できないし効率が下がってしまう。
また、高速(無線)ネットワークの環境もないと、会社にアクセスしようにもできない。まあ、これは、環境をお金で解決できる話なので、このテレワークのためだけに環境構築すると、家にネットワーク設置、その通信費、機器の投資が必要になる。スマホのモバイルデータ通信を利用することもできるが通信スピードが課題だと思う(5Gになれば解決するかもしれない)。いずれにしても通信費用は掛かる。
そう、仕事をする机、椅子の環境も快適に仕事をし続けるためにはすごく重要です。悪い姿勢、不快な姿勢で長時間仕事をすることは、健康にも良くないですが、業務効率も良くないからです。7,8年前に8万円くらいのErgohumanのワークチェアは、当時は、高額で、非常に重たいので色々言われましたが、テレワークをしていると購入して良かったとじみじみ思います。机も、会社ほど広くはないですが、高さもちょうど良いし、パソコン置いてもノートなども横に置けるスペースはあるのでまあまあです。
今まで、朝早く会社に出かけていた人が、仕事をしているとは言え、ずーっと家にいるのである。コロナウィルス感染拡大防止のために、不要不急の狭い空間へのお出かけは避けるべきなので、喫茶店、図書館などには行けない。今回の場合結局家での仕事になってしまう。いままでいない人が居るので気にならないわけがない。しかも、専業主婦の家庭だと、今まで不要だった、その人の昼ご飯まで用意する必要がある。専業主婦でなくても、何か昼ご飯を作って置いたりしているかもしれない。もちろん、テレワークしている本人が自分で作ってくれれば良いが、作り慣れている人なら良いが、そうでないと手抜きの昼ご飯になり、体調管理面では決して良くはない。食材も多めに買ってこないといけないなど、多少なりとも変化が発生する。そういった変化を理解してもらわないと、ストレスが溜まり良くない関係が発生してしまう。
理解をしてもらうためにも、2-3)を心がける必要がある。
2-2)で触れたが食事はだれが作るのかもきちんと決めておく必要がある。食事って作ってみると、「食材何があるだろう」「何を作ろう」「準備する」「料理する」「食べる」「洗う」「片付ける」と一連の作業をすると、1時間以上が当たり前に費やされる。ですので、無用なストレスを分散させるために役割を決めておく必要がある。
また、テレワークで長時間家にいると、当たり前だが、家の埃も溜まりやすい、トイレも家で頻繁に使うので汚れやすい。いつもより掃除の回数を増やさないと快適な環境が維持できない。その掃除を誰がするのかも重要です。
洗濯物は、量的には変わらないが、折角家にいるのだから洗濯作業「洗濯する」「干す」「取り込む」「畳む」「片付ける」も役割を決めたほうがよいと思う。
やはり、通勤時間というのは、長短限らず、自分の中のスイッチをオンオフを切り替えるのには重要な役割をしていると思った。
テレワークの生活リズム面で最大のメリットは、通勤時間(私の場合往復約3時間)を有効活用できることだ。通勤しているときは、最近話題になっている「睡眠負債」が、幾分かあった。5時間前後の睡眠なので、電車の中で20分くらいは目をつぶっている。昼食のあとは、油断すると睡魔が襲ってくる。週末が近づくと睡眠不足で辛くなるときもある。ところが、テレワークをすると、6時間以上は眠ろうと思えば眠れる。朝早くからテレワークをしなければ、アラームを掛けずに、周囲の明かりや物音、さえずりで起きれたりする。もちろん、家族の都合で起きなければならないときがあるが、どうしても眠い時には、再び布団で眠ることもできる(4週間で1回もなかったが)。睡眠不足感じることはめっきり減った。
しかし、通勤時間でやっていた読書やお勉強、ネットニュースの確認が出来なくなり、起きて、ご飯を食べて、パソコン設定して、仕事に没入。ここのオン、オフについては、自分にとっての今後の課題でもある。
会社通勤だと、車にしても電車にしても1000~5000歩くらいは気づいたら歩いている。テレワークだと基本家に居ながらなので歩かない。テレワーク中、お手洗いに行ったとしても、会社なら50mくらい歩かないとたどり着かないが、家なら5~10歩くらいで着いたりする。会社なら食事も廊下を歩き、エレベータに乗って、食堂や外のお店にわざわざ歩いて行っている。が、家は、2階建てだととしても、階段を14,5歩くらいで降り、リビング、ダイニングまで5~10歩くらいで着いてしまう。ワンフロアのマンションだと、もっと動く範囲が狭い。ごはん、おやつ、お茶をしては、また、20歩余りで自分の席に戻ってしまう。完全に運動不足である。これを解決するために、食事制限や適度な運動も定期的に行わないと、筋力が落ちたり、体調を壊したりする。お気に入りの喫茶店、図書館などの施設に行くのも有効である。私の場合は、3日毎に5km走ったり、バランスディスクの上に乗って下半身を、筋力トレーニング機器で上半身にストレスを与えたり、半日会議が無いときは、事前に半休宣言して、SUPに行ったりした。特に、今回、新型コロナ感染拡大防止が目的だったので、外のお店や定期的に行っていたジムにも行けないので、なんだかんだ言って気休め程度しか運動が出来なかったのも事実。
また、テレワークは、朝8時か9時頃から始め、夕方5時か6時(状況に応じて残業も)に終わる。テレワークは、家庭の環境にもよるが、良い環境だと一旦始めると邪魔が入らないので気づいたら2,3時間がいつの間にか経っている。これは、エコノミー症候群になる可能性もあるので、意識的に、家の中や近所に散歩をするように心がけないといけないと思う。
会社にとっても、個人にとっても初めてやることは、どうしても課題が浮き彫りになる。しかし、これからの世の中、テレワークは1つの業務形態として定着することは間違いないし、それを期待して会社を選ぶ人も出てくる。今回のコロナ事案ほど長い期間のテレワークでなくても、時々テレワークができることのメリットは、今後ライフスタイルが多様化していくなかでは大きい。課題を解決して快適なライフスタイルを提供、享受できるよう努めていきましょう。