明月院(鎌倉)/ Meigetsuin Temple in Kamakura
あじさい寺として有名な「明月院」。季節外れでしたが、「悟りの窓」も含め、ゆっくり境内を散策。
久々に、鎌倉神社仏閣巡りです。長く楽しめた今年の紅葉もすっかり終わってからなので、平日とは言え、人もすっかり少なくなっています。
幸い、小春日和で11度の晴天。
ここ「明月院」は、25年くらい前に妻と一度、紫陽花を見に来たことがあります。その後、随分ご無沙汰をして、今年の6月に訪れたときには、コロナ対応のため平日のみの開院で、休日に行ったので門前でUターンでした。ということで、今回、リベンジになります。6月の「明月院」の様子。
2023年6月11日 今回、コロナリベンジの秋バージョンではなく、紫陽花寺というからには、再リベンジということでしっかり紫陽花を撮ってまいりました。日本人、海外の方含め非常に多くの方が訪れ、男性、女性問わず着物姿の方もそれなりに見受けられました。入口から結構混んでいるな~と思ったのですが、写真撮影のため渋滞しているのが現状で、隙間を縫っていけばそこそこ早く回ることもできます。今まで気づかなかったのですがウサギが飼われているのですね。ちょうどお掃除の時間で、「オレンジ」という名のウサギのみ見ることが出来ました。「本堂内窓(悟りの窓)」は、やはりいいですね。
「明月院」に行く途中、左手に、小川が流れ、木々が木陰を作っているので雰囲気的にもいい感じです。
小川沿いにある銀杏の木から落葉された銀杏の葉の絨毯です。
■目次
- 「明月院」とは
- 明月院 総門と山門
- 明月院 源時頼公の墓所、茶々橋、桂橋
- 明月院 本堂と枯山水庭園
- 明月院 開山堂とやぐら
- 四季を彩る境内
- まとめ
■「明月院」とは
国の指定史跡に指定され、「紫陽花寺」(あじさいでら)として親しまれています。紫陽花だけでなく、四季折々に楽しめるの木々、花や紅葉が、境内を所狭しと植えられており院を訪れると何かと楽しむことができます。
しかし、私が今回訪れたときは、分かっていたのですが、ちょうど何もない時期でした(泣)。
「明月院」(HP)(Wiki)の生い立ち、歴史は結構複雑です。室町時代に「明月庵」から「明月院」に改名されています。
明月庵は、1160年、平安時代の平治の乱で戦死した山内首藤俊道の菩薩供養のため、その子である経俊が創建しましたそうです。
その後、1256年、鎌倉幕府五代執権北条時頼公により、この近隣に「最明寺」を建立した。その子、北条時宗が、「最明寺」を「福源山禅興仰聖禅寺」(禅興寺)とする。
1380年、関東公方足利氏満が上杉憲方に命じ「禅興寺」寺域を広大にさせた。その支院の一つとして「明月庵」があった。足利三大将軍足利義満が「禅興寺」を関東十刹の一位にした際に、「明月庵」を支院の一位にした。この時、「明月庵」から「明月院」に改名された。
明治初期に、「禅興寺」が廃寺となり、「明月院」のみが残って今に至る。
宗派:臨済宗建長寺派
山号:福源山
建立:応永元年(1394年)以前
開山:蘭渓道隆
開基:上杉憲方
本尊:聖観音
■明月院 総門と山門
手前の門を通過すると、総門(写真 屋根)があり、その総門に受付があり、拝観料500円。
総門の手前左手に「茶々橋」があり、北条時頼公の墓があります。
正面には、「山門」に向けて、鎌倉石で出来た参道があります。両側には、紫陽花がずーっと植わっていますので、梅雨時には、紫陽花を存分に楽しめます。ここの紫陽花のブルー色は有名で、「明月院ブルー」と言われています。
この鎌倉石の階段を上っていくと「山門」です。
「山門」の左には、大きな枝垂れ桜がありますので、春には、非常に見応えのある景観なのだと思います。
■明月院 源時頼公の墓所、茶々橋、桂橋
「総門」手前からすぐ左に曲がると、石で出来た「茶々橋」(アーチ状の橋の向こう側)があります。境内を流れている川を渡ります。
混んでいる時には、出口からこの「茶々橋」を通って外に出ていくようです。
そして今、写真を撮っているところが、「桂橋」になります。
降りて「桂橋」を見るとこのように見えます。
アーチ状の橋を渡って真っすぐ進むと、北条時頼廟 (下の写真)があります。
この廟を左に折れると、鎌倉幕府五代執権北条時頼公の墓所があります。
「桂橋」前の紅葉の落葉の絨毯を写真に納めてみました。結構きれいです。
■明月院 本堂と枯山水庭園
本堂を別名、紫陽殿と言います。
下の写真のように、本堂内の円い「悟りの窓」からは、「本堂後庭園」の四季を1枚の絵画のように楽しめるということで、人気の窓になっています。
その「本堂後庭園」は、季節限定で立ち入ることができます。花菖蒲の開花時期の6月上旬と紅葉狩りが出来る12月上旬です。
この日は、受付の方に聞いたところ、補修工事、清掃で立ち入りができない時期となっていました。
本堂「方丈」からは、枯山水庭園も見ることができます。
庭園に向かって左手には、富士山の形(写真の中央より少し左の砂で盛り上がった山)の砂山があります。
■明月院 開山堂とやぐら
境内には「開山堂」(写真上)や、鎌倉十井の1つと言われる「瓶の井」(かめのい/つるべのい)(写真下)があります。
案内板によると、岩盤を垂直に掘って内部が水瓶のようになっているとのこと。現在でも利用できる水質の良い貴重な井戸です。
「開山堂」の周囲の岩肌には、「やぐら」(中世のお墓)がいくつか存在しています。その中でも、「開山堂」の左奥側には、開基の上杉憲方の墓とされる宝篋印塔を安置しています。
「開山堂」に対して、お地蔵さんがいます。その向こうに見えるのが、(写真では見えにくいのですが、案内板とやぐらの間辺り)岩の上に根付いた紅葉の木で、根を大きな岩肌に這わせ岩下の土にまで根を伸ばし、生命の力強さを象徴した縁起の良いものとされています。
■四季を彩る境内
パンフレットの写真を掲載します。
「明月院 本堂後庭園」花菖蒲と紅葉の見ごろのみ入ることができます。拝観料500円
■おまけ
■まとめ
境内には、観光客が、5組程度しかいなかったため、見たいところを時間をかけてみることができたことは良かったのですが、やはり、季節の花や木を楽しめる境内で楽しめなかったのは残念でした。(分かっていたのですが)
25年くらい前来た時の記憶は、ひたすら「紫陽花」をみて楽しんだ(圧倒されていた)ことと「桂橋」の印象だけでした。北条時頼の墓所、本堂「方丈」のこと、「悟りの窓」のこともさっぱり記憶にない。
記憶ってそんなものなのかもしれないですね。次回は、本堂後庭園で花菖蒲が見られる6月上旬、紅葉が満喫できる12月上旬、梅雨時の紫陽花の時期にまた来ようと思います。
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