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富士山(山梨県、静岡県)/ Mt.Fuji in Yamanashi and Shizuoka Pre.

一生に一度は挑戦しよう思っていた富士山登頂してきました。正直軽い高山病になり岩場登るとき死ぬかと思った(汗)。多分もう登らない(笑)。一部始終をどうぞ!

齢57歳にして初の富士山挑戦。就職して関東にやってきて、日本一の富士山をよく目にするようになって、いつかは富士山に登りたいと思っていて、35年の月日が経過してしまった。若い時なら勢いで登れそうなものだけど、この年齢で初って、どう?と思いつつも、年齢は毎年増えていき、体力は特別な努力をしないと向上することはない。たまたま春先の職場の飲み会の席で、同い年の人と意気投合して「絶対に今年の夏富士山登頂しよう!」という約束をした。このチャンスを逃したら二度とチャンスはないだろうと思い、この時に向けて準備を始めた。

と言っても、昨年の熊野古道4泊5日時に揃えたものに、富士山登山に足りないものを買いそろえたことと、週3回の会社出勤で毎回必ず50階(普通の家の階段数に置き換えると)相当の上りを実行したことぐらい。この階段も、結構汗をかいて大変でしたが、まあやり切った。一応練習で高尾山にも登った。後は、週1回のSUP、気が向いた時のジョギングと以前から変わりない運動ルーチンをこなしてきた。

一応最悪の事態も考え、遺言状も書いて臨んだ。

高尾山

■服装

  • ハット
  • サングラス
  • タオル(首巻)
  • 長袖発汗吸収インナー(ティゴラ) x2
  • 速乾性Tシャツ
  • レグ用インナー
  • 登山用パンツ(カリモル)
  • 登山用靴下
  • 登山靴(ソロモン)
  • スパッツ(ゴアテック)
  • 手袋 ※岩場を手でつかむ+防寒
  • ストック ※特に下山道使用
  • ウエストポーチ ※スマホやドリンク入れ
  • デイバッグ(所持品入れ)

■所持品

  • 飲み物(お茶、水、経口水)※初めは経口水だがお水、お茶が飲みやすくなる。
  • 栄養ゼリー ※食欲無くても手っ取り早く摂取
  • おにぎり ※結局食欲無く食べられなかった
  • 長袖上着 防寒用
  • レインコート
  • 方位磁針 ※これは不要だった
  • お金 トイレが200~300円用に小銭100円玉20枚
  • ハンカチ
  • スマホ 写真、登山アプリ
  • モバイルバッテリー ※もしものために
  • 時計(GARMIN) スマホ連携
  • 日焼け止めクリーム ※紫外線が強い
  • ライト ※昼間なので使わなかった

簡潔にいうと、富士山登山、もっと余裕かと思っていましたが、私にとって相当ギリギリでした。が、何とか登頂成功しました。これで、人生の思い残しが1つ減りました。1776mの最高地点である剣ヶ峰は、諦めました。

富士山頂浅間大社奥宮 2027 July 26

さて、この日は、天気予報によれば、非常に良いコンディションでした。天候は晴れ、頂上の気温は5~7度、風は7m/sくらい。体調は、OKでしたが、10時半にホテル(前泊、御殿場駅前の東急INN)の床に就きましたが、寝付けず、予定の3時半起床。GARMINの睡眠スコアは57ポイントで良くなかった。(飲み会の夜は40点代、通常は70点台)でも頭はクリアでした。

職場の友人の車で、御殿場から吉田駐車場まで移動し、そこからバスに乗って5合目まで移動。皆さん早起きで、観光バスサイズで、1便目には乗り切らず、15分くらい後の2便目に乗ってでした。

富士吉田パーキング バス乗り場 2024 July 26
富士吉田パーキングから富士山臨む 2024 July 26

5合目で、トイレを済まして(無料)、富士山を見上げる。非常にクリアで、気持ちが乗ってきます。15分くらい体を慣らして、事前に申し込んだ入山eチケットを提示して、リストバンドを受け取る。そして、登山口で提示して登山開始。通行予約サイト 2000円(夜間登山か昼間登山かの時間指定)

5合目から富士山臨む 2024 July 26
5合目土産屋 2024 July 26
5合目土産屋2 奥が入山手続きの場所 2024 July 26
事前に予約して送られてきたeチケットメール
入山ブレスレット

初めは、なだらかに下る。左手前方に山中湖がみえ、三ツ峠山、御正体山、菰釣山、箱根の山々が見下ろせる。非常に気持ちのいい景色です。

「富士山山頂」の案内があり、そこから登り始め。丈のある木々の中、石畳を歩いたり、広い砂利を歩いたりで、結構整備されているな~と思いながら軽い上り坂をゆっくり歩く。6合目に到達。ここには、「安全指導センター」があり、緊急時の連絡先が掛かれている吉田ルート登山道の案内のパンフレットを受け取る。有料トイレの開始。その先にちょっとした広場があり皆さんひと休憩。写真も撮っていた。さあこれからが本格的な登山開始。

富士山山頂へ 2027 July 26
安全指導センターのパンフレット 行程が記載
6合目からの砂利道 2024 July 26
6~7合目のなだらかな岩場 2024 July 26

細かな砂地の道をジグザクに登る。まだ酸素が薄いという感じは無く、ただ直射日光による暑さと、上り坂の運動で汗を掻き、息が上がる。たまに休憩を入れてまた登るを繰り返す。7合目付近だったろうか、今度は、溶岩岩を登り始める。これが、足場を見つけて登るが、あまり無理して怪我しても行けないし、足腰に負担掛けてもいけないので、出来るだけ負担を掛けないように登る。この頃ストックを取り出して使い始める。7合目の山小屋が7軒あり「まだ8合目じゃないの~」と思いながら山小屋前の休憩場所で休ませてもらっていました。7合目くらいになると、この山小屋の間隔が、しっかり休憩を取るのにちょうどよい間隔になる。7合目後半の山小屋では、酸素の薄さは極端には感じないけど、足腰の疲れかなり来始めている。

山小屋のうちの1つ 2024 July 26

この後は地獄が待っていました。酸素の薄さが気になり始め、すぐに息が上がる。ストックが邪魔になるほど、岩場が急になりストックを仕舞お、手をつきながら登ることが永遠つ続く。少し登っては休憩を繰り返す。8合目、9合目がこの先あると思うと、脱落したくなる。

この日、「77th FUJI MOUNTAIN RACE」(ホームページ) (Webニュース)富士登山競争イベントがあり、富士吉田市役者スタートで、山頂まで競争する駆け抜ける。山小屋や登山道道中にところどころにスタッフが居る。8合目ごろから、「選手が来まーす」という掛け声が聞こえる。振り返ると、ゼッケンをつけた人が、自分たちが、ちょっと登っては休憩してをやっている登山道を、まさに駆け上ってくる。はあーはあー言いながらではあるが、同じ人間とは思えない心肺能力と脚力である。最初のトップ選手が行き、間隔をあけて2番手、3番手の選手が登ってくる。一般の登山客は、足場の悪いところを登り、選手に硬い道を譲る。選手の間隔が狭くなってくると、登山道も狭いので、まったく動けなく、しばらくちょっとした人の切れ目を待ってから、ちょっとの距離を登っては待つの繰り返しになり、20分~30分は無駄な時間が発生した。選手は、1000人くらい居ると話をしたスタッフが言っていたので、日本には、どれだけタフな人が居るんだと思った。女性選手も何人もいた。いやー驚いたね。

77th FUJI MOUNTAIN RACE の選手たち 2024 July 26

閑話休題。8合目(3100m)を過ぎる頃は、もう一人の自分が、肉体を操っている感じで、高山病が入り始めた感じがした。再び道は、足場は悪いが、砂利に戻り、ストックを使い始めたが、息がすぐに切れる。喉は、すぐ乾くので飲み物も休憩時にひとくちふたくちずつ飲み、栄養ゼリーも時々飲むが、一向に喉の渇きは収まらず、お腹に液体が溜まっていく感じで、汗もかきはするが、直射日光の暑さと、心地よい風で、寒くなったり暑くなったりで感覚が良くわからなくなってくる。足がとにかく重たい。

再度、更に急な岩場がやってくる。これを登れば頂上らしいが、遠い。手をついて登るのだが、油断すると、ふらっと後ろに倒れる感覚になる。当然落ちると、人に迷惑かけるし、最悪、滑落ということにもなる。良く、山で滑落という言葉を聞くが、その「滑落」が自分事のように感じ始める。とにかく、5m~10mくらい登ると、休憩を入れることをひたすら繰り返す。とにかく、眠たい、目をつぶればぐっすっり眠れそうと思う。周囲の皆も、ほぼ同じ感じで少しずつのぼる。

岩場から再びじゃり道へ 2024 July 26

山小屋では、同じ苦しみを共有しているので、お互いを何気にいたわる傾向になる。そうそう、登山客、3~4割くらいは海外の方でした。海外の方は、結構、良い体格の方も居れば、ファッティな方も男女問わずいるのですが、結構、いいペースで登ってくるので、正直驚きました。

とある山小屋から下を眺めても雲だらけ 2024 July 26
8~9合目鳥居 2004July 26

9合目過ぎには、頭が痛くなり、明らかに具合が普通ではないので、下山したくなるが、連れも結構苦しんでいるが、まだ何とか行けそうな感じなので、とにかく休憩をバンバン入れて、牛歩状態で少しずつのぼる。

頂上への最後の階段(この直前の岩場が超厳しかった)

ついに、鳥居を通過し、最後の階段を登って、「富士山頂浅間大社奥宮」に辿り着きました。

富士山頂浅間大社奥宮 2027 July 26

最高の気分ですが、体調は、最近感じたことがないほど最悪です。この後、5合目で購入した、棒に焼き印(500円)を押してもらい、パンフレットと記念の札を頂きました。水とお茶、それぞれ500円で購入。このころは、経口水でも甘くて飲めない状態。値段高いけど、手持ちの飲料では厳しいので助かります。

富士山頂浅間大社奥宮 建屋 2024 July 26
富士山頂浅間大社奥宮 パンフレットと札 2024 July 26

昼ご飯として持って上がって来たコンビニのおにぎりを食べ始めましたが、食べられない。しょっぱ過ぎて、口の中で永遠にもぐもぐを繰り返してしまう。5分掛けても半分も食べられない。しかも飲み込めないので、先ほど購入した水で流し込む。3個のおにぎりを持ってきたけど、2個半は持ち帰って廃棄の運命になりました。エネルギとしては3個目のゼリーを飲み干す。頭痛は、最近購入した酸素缶を1分くらい使ってみたけど治る兆しが無かった。もっと長時間すればよいのかも。使い方がイマイチわからなかったです。

登山、2回目のトイレ(300円)。出そうで出ない感じ。携帯トイレも最近購入したものですが、これは、道中使えなかったので、お荷物でした。

3776mの「剣ヶ峰」が見えているけど、予定だった12時前の到着が叶わなかったことと、体力気力が残っていないことから、悩まずに断念しました。心残りはないです。

向こうに見えるのが剣ヶ峰 2024 July 26

さて、下山です。

下りは、上りとは6合目まで違うルートです。頂上から6合目付近までずっと砂利(ところどころ直径2~3cmの岩石もあるが)で、初めからストックを使って膝に負担が掛からないように降りていく。とにかく、長短はあるものの、つづら折りで同じパターンの繰り返し変化がなくひたすらに下山する。砂利も浅いところもあれば、深いところもある。2回足を取られて、お尻からこける。また2回こけそうになり何とかしのぐことがあった。富士山登山決定してから購入したスパッツ。これ最高でした。細かな砂利が靴の中に全く入らない。これは必携です。一方、若者や足に自信のある人たちは、走って駆け下りていく。20代、30代ならそれ出来ただろうな~と横眼で見つつ、頭痛が治まらない中ひたすらに単調に一歩一歩降りていく。途中、運送用なのかキャタピラ車が2回通ったが、1万円払ってでも乗せていってもらいたい気持ちになった(笑)。

下山途中で麓を見下ろす 中腹には雲 2024 July 26
下江戸屋の過ぎたところで須走口と吉田口の分岐 2024 July 26

6合目まで降りて来ると、これから登る意気揚々の人たちと、疲れ切った下山者が広場で入り混じる。不思議な光景。そこから、幅の広い道を下る。そして、「富士山山頂」の案内板のところまで来ると、そこから永遠に上りが続く。話には聞いていたけど、結構辛い行程です。ついに、登山ゲートまでたどり着き終了。

GARMINによると、山頂の休憩も含めて10時間38分の行程でした。最大3610m、上昇階段168段、下降階段461段、29118歩、距離17.7kmでした。

GARMIN Surfの記録 5合目~頂上~5合目 距離17.7km 10時間38分

無料のトイレ済ませ、職場と家にお土産を購入。5合目なので2000m以上あるのですが、同じ目線の平野部辺りに入道雲があり雷や稲妻が見える。17時30分のバスは満員で乗れず、次の6時の便まで、腰を下ろして待っていると、雷で危険なのでバスの中で待避してくださいということで早めにバスに乗りのんびりしていると6時前にバスが出発して吉田パーキングへ。吉田パーキングのおトイレで、濡れたタオルで体をふき、服装を着替え、顔を洗ってすっきりして友人の車に乗って帰宅。

多分もう富士山登らないと思います(笑)。お疲れさまでした。

帰りの車、自宅での風呂、寝る前に、足腰揉みまくりました。今、ブログ書いている翌日は、ちょっと痛いけど生活に支障はないですが、この歳ですから明日以降が怖いです。

■富士山関係のサイト

富士山オフィシャルサイト

■商品紹介






Ohtani Hisao

1967年生まれ。高校卒業まで大阪→名古屋→福岡→島根で生活。今は、神奈川県逗子市に在中。都内の会社に勤め、同居は、妻と子供2人(2020年時点 大学生)。無理をしない程度に、読書、映画、美術鑑賞、スポーツを楽しんでいます。特に2019年春からSUP(Standup Paddle Surfin)に奮闘中です。ブログで奮闘ぶり更新中です。

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