ツタヤで、ビデオが借りているとき、新作の陳列棚で、この「ワンダー 君は太陽だ」を見た。子供が、宇宙飛行士のヘルメットを被っている。ビデオを手に取って、話のストーリーを読んで、どうしようかと悩んだ記憶がある。その頃は、「007」全作品を見るためにツタヤに通っていたので、借りるに至らなかった。
この「ワンダー 君は太陽だ」、非常にいい作品です。大きなストーリーは、障害者として誕生した子供と、両親を含めた周囲の人との触れ合いが、最後はアメリカの映画らしく終わるという想定通りなのですが、何というのかな、主人公オーガスト・プルマン(オギーと呼ばれる)を中心としたその家族の微妙な関係が心の動き思いが良く表現できていると思うし、仲良かったのが、突然、仲が悪くなった時の、実は裏の事情が紹介され、本当は仲良しに戻りたいと思う葛藤ときっかけを待っている状況が描かれているなど構成が良かった。映画を見ている人も、どんどんオギーの魅力に引き込まれていく気になってしまう。
このオギーは、トリーチャーコリンズ症候群という顔面の形が変形してしまう病気で、10歳までに27回の手術を受けてもなお、明らかに普通の顔形ではない。そのため今までは、人前で顔を出すことを避けてきた。学者の卵の母(ジュリア・ロバーツ)が、自宅学習で、彼の教育を一切見てきた。そして、科学、特に宇宙について夢を持つ明るい子供に育っている。家にいる分には、全く問題ない生活が送れているのだが、両親の判断で、5年生から、通常の学校に入学させるところから話が始まる。
オギーには、優しい姉がいる。彼女が4歳の誕生日の時、親に、「弟が欲しい」とお願いして、誕生したのが、オギー。彼女も、そこに心の痛みを感じている。父親は、常に明るくジョークを振りまいており、オギーを心から愛している。
話としては、友達からの容赦ない厳しい「いじめ」を乗り越えて、最後は、学年の皆から愛されるというものだが、良い言葉が映画の中にいくつか出てくる。
子供たちの演技も良かったです。是非、見て欲しい作品です。