「夫婦以上、恋人未満。」ほっこり、すれ違い、インパクトのあるシーン(金丸祐基)
「夫婦以上、恋人未満。」( ふうこい )。高校の夫婦実習の設定は奇想天外だが、陽キャギャルのヒロイン星(あかり)と、ゲーム好きの冴えない次郎との間で繰り広げられる行動、思い、会話のすれ違いは作品を飽きさせなく秀逸。
「夫婦以上、恋人未満。」は、2018年4月号の「ヤングエース」で初連載。その後、2023年2月号で57話掲載の学園ものの純愛ストーリー(Wikiリンク)。2022年10月にアニメ化された全12話。Amazonなどで視聴できる。公式ページリンク
- 授業の一環として夫婦実習設定が奇想天外
- 超陽キャラのギャルと根暗超非リア充の男子がたまたま夫婦になっちゃった。
- お互い夫婦になりたい相手がいたため夫婦交換可能な夫婦実習スコアAランクを目指す。
- その実現に向けて初めはいやいやながらも協力し合いスコアを伸ばす。
- ヒロインは恋愛経験乏しいにも関わらず無邪気な色気で根暗超非リア充の男子を悩ます。
- そのうち、気づかなかったお互いの良いところに気づき心が揺れて意識しあう。
- 超陽キャラのギャルの思いは、根暗超非リア充の男子に完全に向く。
- 日々の生活のギャルのツンデレでちょっとエッチながら初心な男子との純愛の心と言葉が微妙に相手の真意を掴めずにいるやり取りが秀逸。
- 周囲の友達の絡み方も優しさ、突っ込み面白い。
私は、この手の学園ものの純愛物は、多少興味があっても全く見たことがなかったが、お正月休みで時間があったため普段みないような作品をみようと興味本位でみたことで、深入りしてしまった。
アニメでは、細かくは内容的に変更されているが原作単行本の5巻29話までの内容。どうしてもその先が気になって仕方なくなってついに2023年1月時点の最新刊までの9巻を購入してしまった。
久しぶりに書店でアニメのコーナーをぶらぶらしましたが、置いていないのか、完売しているのか見当たらないのです。アニメ放映の反響が想定より大きかったのだと思う。ネットでさえ、単行本は、品切れ状況多発で、特に5巻以降は電子本しか存在しない。ですので手に入ってラッキーなのだと思う。
5巻以降は、主人公ヒロインの渡辺星(あかり)が、今までの思い人だった学園のプリンス天神岬波(みなみ)から完全に実習での夫である冴えない薬院次郎に思いを切り替え猛烈にアタックをかける。一方、次郎は、思い人である幼馴染準ヒロインの桜坂詩織に思いを伝えれないままで、逆に詩織から次郎への思いを伝えられる。次郎の心の中は、星と詩織で大きく揺れる。
9巻では、体育祭で次郎は、星からの自分への強い思い、天神からの期待を受け、勝負に出るところで終わり。次回10巻は5月2日発売となっている。
個人的には、自分が高校生の時であれば、薬院次郎の状況は、夫婦実習授業は実際はないにしても2人から想われるシチュエーションは非常にうらやましいし、彼のとる行動や発想も理解はする。だけど、これだけ星の態度や言葉に触れれば、もう少し相手の想いには気づけるでしょう!と思いますが、そこは漫画の世界かなと。
私が9巻まで読んで、人生の歳月をそれなりにこなしてきた自分の生活に反省も踏まえて作品から感じたことは、
- 一度きりの限られた人生、いかに楽しんで幸せに過ごすかを考える。若い時のチャレンジ、経験は後の人生で思い出や力になる。将来のことも考え、何が今の自分にとって楽しいこと(意味のあること)なのか問うて行動する。
- 自分の前に起きる出来事の1つ1つに対しての選択の結果が自分の人生を作っていく。今の自分の世界は、過去の自分の選択の上に成り立っている。あの時、あの行動をしていたら、あの人を選択していたらと考えると不思議な気持ちになる。大抵流されなければ、その時のベストの選択をしているはず。
- その限られた時間、好きな相手に真摯に向き合いあい大切に思う気持ち行動力(行動しないと後悔する)。若くても、年をとっても、自分の気持ちを正しく相手に伝えることは難しい。それを少しでも伝える努力は大切。取り返しがつかなくなったときに後悔しか残らない。
何となくで見始めた学園もののアニメでしたが、アニメ第2クールと単行本次回10巻が猛烈に楽しみです。以下にネタバレですが、原作漫画から「ほっこり、すれ違い、インパクトのあるシーン」を厳選してみました。これを読むと、原作が読みたくなるでしょう。アニメより原作漫画の方がちょっと刺激的なシーンが多いです。何より星の可愛さ、詩織の可愛さ、次郎のやさしさ、岬波の言動の格好良さ、いいヤツが際立って見えてきます。
■ほっこり、すれ違い、インパクトのあるシーン
「夫婦以上、恋人未満。」1巻 (金丸祐基)
- 星「ドアの前邪魔なんだけど」次郎「ああいう類の人種は俺らみたいな影の薄いヤツをバカにする。心底関わりたくない人種だ」と思ったら星ににらまれる。その後、岬波が現れ 星「岬波くんっっ♡」その後、星の夫婦実習のパートナーが次郎となり、星が次郎の襟を締め上げ、星「は~、超なえた!」(1巻の最初のシーン)
- 岬波と詩織が夫婦パートナーと知って、双方でAランク目指し夫婦交換する誓いをする。そのあと、友人がやってきて次郎が出かけようとするが、すでにスコア減点中なのでそれを戻すのに、星はお出かけキスを求める。次郎がパニックになり、間違って口にキスをして出かける。星は、実はファーストキスで、心が揺れ動く。(1巻)
- 星は料理ができる。手作りのオムライスを提供する際「はい あなた愛情いっぱい込めたの」とポイント稼ぎのため演出をする。次郎もそれに応えスプーンひとすくいのオムライスを星にあーんをするが一旦断られるが星はそれを食べ、二人がドキドキ。(1巻)
- 停電、星は大嫌い。次郎に抱きついて泣く、寄り添う二人、手を握ってくる星「頼らせてくれてもいいじゃん いじわる」。次郎「ッッぶねー 落とされるかと思った 何だよ 一体何が望みだ!!」と心の声。その後、つい「可愛い」とつぶやいてしまう。「頼られるって何だ 夫婦って何だろう」と考える。(1巻)
- 次郎が風邪ひき、星が詩織に看病を頼む。次郎テンションマックス。おかゆなど作ってもらい昔の話やスコアアップ頑張るよう励ましをする。その後、次郎寝ついたシーンで、詩織がキスをしようとするが「私は ただの幼馴染」とやめる。その後、星が帰宅し次郎が詩織に頼んだ件でお礼を言うが、星「何でイライラしているんだろう 私・・・」と心のざわつき(1巻)
- 星が岬波のために塩味の卵焼きが入ったお弁当を作り時間を掛けて着飾って出かけるところで、次郎に勇気づけのお出かけのキスを求めるが、詩織が訪れ難を逃れる。詩織が岬波の要望で作ったキッシュとアップルパイのおすそ分けを持ってきた。そこで、星は、岬波が甘党を知り渡すことを断念。次郎が一生懸命励ますと、星は、次郎にまたがり「こーゆーコト 私で考えたの?」「何回?どーゆーときに考えたの?」「一度シてみたかったんでしょ 叶えてあげる」と挑発すちっちが入ってしまう。次郎「こういうのは す・・・好きな人とやるもんだろ」と言ったことで、星「もうやめよっか 夫婦」。(1巻)
- しばらく険悪な状況が続く。次郎は、今まで星の言動からビッチなのかと勘繰っていたが、前のシーンの際、星の戸惑いと緊張が伝わって来たことを思い出し、実は「多分 あいつも俺と同じだ」「まるで全部 初めての事のようだ」と思いいたる。その後、星に謝るが、星は「私が勝手に空回っただけじゃん!わざわざ言わせないでよ!」と言われ、次郎は「嫌だったワケじゃねーっていうか」と過去何回か妄想したことを告げる。「バカなの?!言わないでよ バカなの?!セクハラだっつの!!」と。「大事にしなきゃって思ったんだ」「もう一度俺と夫婦になってほしいです」とお願いする。星「私ね この夫婦生活 割と楽しんでいるかも」「じろーのコト けっこう好きだよ」と、次郎はその気になってしまうが、肩透かしにあうが仲直り。星はベランダに出て「言っちゃった・・・」とつぶやく。(1巻)
「夫婦以上、恋人未満。」2巻 (金丸祐基)
- 次郎の友達賀茂が体育授業後、星と岬波がキスしているシーンを見たため、それを次郎に伝える。次郎は、帰宅後、「体育んとき 天神と仲良くなったらしーじゃん 聞いたよ 良かったなーと思って」と話しかける。が、「やっぱ!!ちょー笑える」と一蹴、目のごみを取ってもらっていただけで見間違いと判明。だが、星は岬波とうまくいかないことで傷ついて泣いてしまう。次郎は抱きしめる。その後、星から「色んな人とキスしてるって思ってたんだ?じろーだけだよ あの時がはじめてだから じろーしか知らない」と告げられる。「やべえ すげー嬉しい」と思いながら「勘違いすんなよ 俺 これはただの実習で ただそれだけだ」と気持ちを抑える。(2巻)
- 次郎と詩織が日直でいい感じでやっているのを星が見てもやもや。帰宅後、星は次郎に、渡辺の名字読みではなく星(あかり)と呼んでほしいことを頼む。次郎もちょっとそれに応えてあげると星は「もっかい」とせがむ。困る次郎に対して星は「私はじろーって呼んでんのにあんたは名字って!何かくやしい!!」「私だけ好きみたいじゃん!」とつい言ってしまい二人で固まる。星はその場から慌てて逃げる。次郎は「天神がいんだぞ んなワケねーだろ・・・反応してんなよ アホ」と自分に言い聞かせる。(2巻)
- 夫婦実習でたるみがあり、抜き打ちテスト。星は男子からカラオケに誘われ遊びに行くところを次郎が勉強しなきゃと「男子って・・・俺だって呼んでんだろ」と止める。不満な星だが次郎から教えてもらうと色気で迫るからかいをする。「ほれほれ♡見ていいぞ」と胸元を見せる。次郎がマジで覆いかぶさると鼻血が出て「漫画みたーい!かわいーww」と大笑い。詩織に必死なのをからかうが「天神と早く組めた方がいーだろ」「勉強で力になれんじゃないか」と次郎。星は夫婦交換の後、次郎と「ただいまおかえり」「洋服の匂いも違ってくる」ことの寂しさに思いをはせる。(2巻)
- 突然、星が次郎のことを「薬院」と名字呼びが始まる。次郎が試しに「あかり」と名前で呼ぶと星がメロメロになり「じろー」と呼び始める。星「これからも「あかり」がいい そっちの方が・・・好き」。(2巻)
「夫婦以上、恋人未満。」3巻 (金丸祐基)
- 詩織の友達の策略で詩織が保健室で体を休めている。その友達は次郎に「薬院 行ったげてよ」と促す。詩織は次郎に「今からお願い聞いてくれる?一緒に練習してほしいの・・・きす」頼めるのが次郎しかいないと。次郎もそれに応えようとするが、詩織が「次郎くん待って・・・」と制止するが、人が保健室に入ってきて身を伏せた際に事故的にキスしてしまう。(3巻)
- その入って来たのが星の親友だったため、星は保健室で詩織と次郎が何かあったことを知ってしまう。星は帰りたくなく深夜まで遊ぶ。帰宅後ソファで熟睡している次郎を見て、自分を待っていたことを知る。下着姿になり添い寝し「自分だけ大人になっちゃったの・・・?やだよ・・・置いていかないで・・・」と摺り寄り朝まで寝る。次郎は目が覚めると隣に星が下着姿で添い寝しているので驚く。星は「じろーが脱がせたのに」次郎「待って!!俺 もうドーテーじゃないの!?」と聞くと「はあっ!?しっ・・・しらない そんなの!!」次郎は初めてだと星に負担掛けたこと真剣に謝ると、星「嘘だよ」と笑いながら告げる。次郎は「言って良い嘘と悪い嘘があんだろー」と怒り「薄々そうじゃねーかと思ってたけど」とつぶやく。星が「残念がってもよくなーい?」というと「いや 残念だろフツーに」と応えると星が次郎の耳を塞ぎ「桜坂さんがいるのを知っててヤるわけないじゃん!」(3巻)
- 星が次郎を意識時始めたことを友達も感じはじめるが、友達は今まで星が追いかけてきた岬波とのデートを画策し花火大会に誘い出す。星はめかしこみ、次郎に文句を言いながら浴衣を着せてもらい、「あれ 妬いてんの?」「さみしーからって電話とかしてこないでね」と言い残して出かける。しかし岬波は急遽バイトで不参加。落ち込む星が、夫婦の岬波と詩織の姿を縁日で見てしまう。(岬波はバイトに行く抜け道で通っただけだった)気持ちが抑え切れなくなった星は号泣して次郎に電話。次郎が探しにマンションの玄関を出た横にしゃがみこんだ星の姿。「おかえり」と温かく迎えてあげる。気持ちが落ち着いた星は、次郎に「浴衣姿可愛いい?」「スネてんの?ヤキモチもちでしょ?」と投げかけると次郎が「分かんねー」と応えると、「(帯の結び方)じろーの好きにして・・・」と要求。星が結び方のスマホ動画再生中にスマホが手から落ちそれを後ろから受け止めた次郎が結果的には抱きしめる形に「あかり」と呼びかけお互いの気分が盛り上がったところで、でっかい花火の音で我に返る。次郎は「電話口であかりが泣いていた時帰ってきたのが分かった時 何でほっとしたんだろ」「夫婦なのに一生を誓い合うのが夫婦なのに俺たちに「来年」はなくてベランダから見る小さなこれがきっと最初で最後の花火だ」と心の中で思う。(3巻)
- 次郎が風呂に入っているところに、クモが出たと叫んで星が入ってくる。とりあえず脱衣所に控えてもらい中で着替えて外に出る。べったりくっついて離れない。トイレまで付き合うように言われトイレの外で音を聞かないようにし想像しドキドキする。星のあと次郎もトイレ。一方で、星もトイレの戸のところで「しんじゃいたい!!ついて来てとかマジでない!!ハズすぎて消えたい・・・」と悔やみながら「一緒にいるのがじろーでよかったかも 岬波くんには頼めないもん」と思う。次郎が食べるアイスを欲しがって「あーん」したり「夫婦じゃないじろーにも会ってみたかったかも 陰キャ丸出しでさ 接点ないし絡んでなさそー」と言いながら「(夫婦実習スコア)5位付き合っているよ」「付き合ってみる?」と投げかける。二人で顔を合わせるが「なんってねーっ」と星。「俺 何で一瞬考えた?本気なワケねーって 本気だったらあんなアッサリ言わないし 本気だったら俺は何て答えたんだろう」と自問自答する。その後クモが現れ、星が次郎にしがみつく。殺虫剤で殺したが「次の旦那が虫嫌いだったらどうするんだよ」というと「誰かさんが呼んだらすぐ来てくれるから」と意味深なことを言って自室に戻る。(3巻)
- 次郎とのキスが忘れられない詩織は、岬波に友達話として相談する。岬波は、「もっと自信もっていいと思うよ って友達に言っといて」と伝える。一方、次郎は、ファミレスで友達話をしていると、流れで友達が「何だよ 事故でキスって どうやったら事故で口と口がくっつくんですか?」「俺も(次郎に)キスしてやろうか 俺で帳消しだ」と迫っているところに、たまたま詩織が通りかかり次郎と目が合う。慌てて次郎は店を飛び出し詩織を追いかけ「勘違いしないでほしいっていうか 事故・・・?みたいな・・・感じで」と切り出す。詩織「うん 分かっているよ 私こそごめんね 大丈夫!気にしていないよ!」と言う。「あれ賀茂がテンパっててさー」。二人が「え・・・?」お互い勘違いしていたことに気づく。次郎は詩織の荷物を持ち歩きながら保健室のことを謝る。が、詩織は、「私ね 嫌じゃなかったよ だからありがとう」と言う。次郎は「ここまで言われて それでもずっと 友達でいろっていうのかよ」と問答する。次郎は詩織に近づき迫ったところで自転車がチリンチリンと音を鳴らし我に返る。(3巻)
- 次郎は友人賀茂から無理やり兄のショップの夏休みの海辺での短期バイトを依頼される。が、詩織も友達と応募したことを知りウキウキする。帰宅すると星がビキニ水着を着て迫ってくる。見入る次郎に「見すぎ じろーのえっち♡」でも星はさらに見せつける。友達と海に行くために水着買ったという星に次郎は「男はいんの?」「え~気になる?」「やめろ 違う そんな格好で行くんなら逆に男がいた方が安心だなって・・・ 女子だけじゃ危ないかなって・・・」「違うよ バイトで行くの」という話になり、次郎は自分もバイトでたまたま詩織も一緒と告げる。星は「なるほどねーっ それが本命ってワケ! しばらく別々だね」 その後、「寂しい? 桜坂さんがいるし寂しくないかぁ ふーん あっそー 寂しいって言って」と言い出すや次郎にまたがって「いって・・・うちら夫婦でしょ・・・っ 寂しいって言え いって いって 早くーっ」と手に負えない状況に「あかりさん マジでかんべんしてくださいっ」と。「私が寂しいじゃん・・・」と抱きついてじっとしている。次郎も自制心で頑張る。ビキニ姿好きという次郎の話を聞き、海には別の水着で行き、ビキニは次郎専用にして、一緒に海に行こうと誘い「楽しー夏にしてあげるから覚悟しといて♡」と言った後、星がやるバイトは次郎のバイト先と同じとわかる。(3巻)
「夫婦以上、恋人未満。」4巻 (金丸祐基)
- 夏のビーチ短期バイト。星と次郎夫婦、詩織と岬波夫婦、次郎の友達、岬波の友達、星の友達が結集する。岬波とその友達は正規のバイト生。次郎は詩織狙い。星は岬波狙いだが次郎が気になる。自由時間ビーチで遊ぶことになる。星が何故かワンピース姿。岬波と話したり友達とじゃれあっている。次郎が詩織の水着に釘付け、それを見た星が「超デレデレ なにあれ」とご不満。買い物メンバー決めじゃんけんで、次郎と星が揃って負け二人で買い物に行くが、目を離したすきに星がナンパされ絡まれている。次郎が勇気を振り絞り「嫁なんです」と抱きしめる。謝る次郎に星は「カッコよかったのに台・・・なし・・・バカ いつまでもそんなんだったら一生彼女なんてできないっつの!!」「いちいち謝んないで ドキドキした私がみじめじゃん!」と言い次郎固まる。(4巻)
- 女性同士の風呂の恋話。詩織の友達浜野が「結局は思いやりじゃない?この人の事好きだなーって感じる手段がそれっていうか 向こうも自分の事 見ててくれてるんだねって思いたいし 上手とか下手とかよりもさ 1回でも多く目が合ったとか 私はそーゆーのがいいなって思うけど」と発言し皆が賛同する。(4巻)
- 夜、星から次郎に呼び出しがかかる。離れた小屋で会うと、星がビキニを披露し「見ろ見ろーっっっ 家じゃ私の胸ばっか見てるくせにーっ ばかあー」と胸に顔を近づけさせる。次郎「おちつけ星!!一旦離れよう!!」と冷静にさせる。星は「名字で呼んだり、そっけなかったり、他の女の子とばっか話をして、知らないじろうーになっちゃったみたいで・・・やなの」と告げる。次郎は「なんか妬いている彼女が言いそうだな・・・とか思っ・・・たりしてしまい」と感想を伝える。赤面する星、「妬くとかありえないんですけどっ 都合のいい女みたいでムカツクからだし!!」としどろもどろ。そこに詩織と友達浜野の声が近づき、星は、次郎を狭いスペースに引き込む。が詩織と浜野がいなくなるまでの間、星と次郎はやばい体勢。小声の話が、詩織達に聞こえ、幽霊がいると思われ退散。星は「大体こんな非常時まで胸みるとかマジでないから ほんっと男ってそーだよねー水着着て損した!」次郎「・・・見てほしかったんじゃかなったのかよ」とマジレス。星「あれは・・っ流れってゆーか・・・さっさと忘れてよね」と。次郎「全部ノリで言ってたのなんなら俺は何も変えねーからな」。星、胸など隠すのやめる。そこに倒れこむ次郎。星「ひざ!太もものとこ 当たっててヤなんだけど」「ひざじゃないです」二人バクバク。星「ねぇじろー 私見てそうなったの・・・?」次郎熱中病で意識飛ぶ。意識回復後、色々言い合ったが、星からはお互いの事もっと知っていた方が楽しいでしょと言われる。(4巻)
- 翌日の夜のイベント肝試し。仕組まれたくじ引きで、次郎と詩織、星と岬波がペアになる。星は岬波と手を繋いでうれしい反面、次郎のことが気になる。星はスマホを落としたことに気づき、探して回るうちに、岬波と離れ離れになる。不安でしゃがみこんでいるところに「いた!!」との声。星は「っーじろー!!」と叫んでしまう。実は、相方の岬波だった。二人は雨宿りすることに。星は、迷惑かけたことを必死に謝る。が、岬波は、「じろーじゃなくてごめんね」と謝る。そこで岬波は今まで自分に対する星の気持ちに気づいていたが、自分には別に叶わない好きな人がいて、花火大会でも星の気持ちにこたえられないので行かなかったと理由も説明した。これから次郎とのことを応援することを告げる。星も「よーし!!頑張る!!私っ 後悔しないようにじろーのことめっちゃ頑張る!!」と宣言する。一方、星が心配な次郎は星を探し回ってスマホを見つけた。そこに無事星が見つかったという知らせを駆け付けた詩織から聞く。詩織と次郎は雨宿りし以前の事故キスのことを会話する。詩織「私の最初は・・・次郎くんだけど・・・次郎くんは違うのかな・・・?」と投げかけるが、次郎は「・・・と・・・まあ・・・その・・・」と応えに窮している。次郎の状況に詩織は焦り「大人になってくと幼なじみってだけじゃ隣にいられないの・・・?ごめんなさい・・・私・・・星ちゃんに妬いてちゃってる・・・」「星ちゃんが知らない 次郎くんのこと・・・」と言って、次郎にキスをする。(4巻)
「夫婦以上、恋人未満。」5巻 (金丸祐基)
- 夫婦の自宅に帰り星は積極的に次郎にハグを求める、抱きしめられると部屋に駆け込み「心臓もたないんだけど・・・っ死んじゃうかと思った・・・っ」。次郎はいつもの星のスコア稼ぎと考えるようにする。一方、詩織から求めたキスの意味に悩む。(5巻)
- 夏休みで実家に帰りゲーム漬けの次郎は、久々に出かけ書店でばったり詩織に出会う。突然の雨で詩織が次郎を実習棟の自分の部屋に誘う。お互いが意識し緊張感の中たどたどしい会話。外が晴れ虹を背景に写真を二人で撮って写真を見たとき、次郎は告白しようと思ったが、詩織が次に見せた短期バイトでの皆の写真で星の輝いた笑顔を見て思い留まる。「恋愛なんて もう随分と逃げてきたから との気持ちが友情で どこからが好きなのか 自分のことなのに いつのまにか 分からなくなってきた」と次郎は悩む。(5巻)
- 引き続きゲーム三昧の次郎のところに、星からデートの誘い。スコアに関係ない期間なので何か仕掛けがあるに違いないと勘繰るがヒマとつぶやいてしまったので待ち合わせすることに。約束の時間になっても来ないのでやっぱりと思っているといつもと違い自分好みの服装で現れた星にドキッとする。星が計画したデートを一日やり遂げ、星のまた別の一面に心が揺れるが、でも心のどこかで常に疑心暗鬼。今までドッ引かれるコメントしてもその日の星は喜んでいる。そしてまたデートに誘われる。「もしかして本当に最初から俺と遊ぶつもりで誘ってくれたのか・・・?」と考え始める。別れ際、星が、いつもは同じ家に帰るのにそれぞれ自分の実家に帰るので「ちょっと寂しいかも」とつぶやき急のデートに付き合ってくれた次郎に感謝を伝える。次郎も「今日はありがとう 俺も楽しかった」と伝える。(5巻)
- 次郎は幼稚園児のいとこ男の子と女の子を一日面倒見ることになり星の居ない夫婦実習棟を星に断って利用することにした。が、手に余る状況で星にヘルプを言うと星は喜んで「会いたいのバレちゃってたらどうしよう・・・」と思いながら向かう。マンションは大変なことに!次郎と星はいとこの面倒を見るが、男の子が妹が次郎に目を向けるのに嫉妬して妹に暴力をした、その際、星が火傷をし動揺した男の子はトイレに閉じこもる。次郎は、男の子に人を守ることの意味を伝え妹を守る大切さを伝え場が収まる。4人が川の字でお昼寝タイム。ほんわかした時間、星は次郎を見て「じろーが もし私の事好きになってくれたら きっと私は幸せになれちゃうんだよね」と思う。(5巻)
- 夏休みも明け再び夫婦生活。星はネットで買った動物マスコットのパジャマを着て、次郎にしっぽを触らせ、からかう。次郎はついていけない。星は「じろーとこうやってる時間 落ち着くから好き」と言われ、次郎は「こんなん 勘違いするだろ 星は天神が好きで ペア交換するた為に 俺とこうやってて・・・」と思う。そこに、夫婦スコアの中間発表があり、見事、次郎と星、詩織と岬波の夫婦は夫婦交換できるAランクに初めて2組同時ランクイン。一方、詩織は、岬波に夫婦交換を申し出る。(5巻)
「夫婦以上、恋人未満。」6巻 (金丸祐基)
- 詩織から事情を聴いた岬波は、詩織と星の二人が次郎を好きだと知り「ちょっと混乱しているだけ だから大丈夫」と頭を抱え込む。「みんなが納得できる選択肢があるなら 俺もそれがいい」という。一方、待ち望んだAランクに星の表情は冴えない。星は次郎に「よかったね!頑張ってよねー」と言う。それぞれの自室の中で、次郎は「夫婦続けたっていったら星は何て答えたんだろう お互い情が移ってんだろう 本当にそれだけか?」と悩む。星もベランダで「やだやだやだあ 離れたくない~ じろーと一緒がいい~っ (中略)言えないよ じろー 好き」と思う。さらに次郎「俺たちには「先」があって 今 この手を離したら きっともう戻れないんだ」(6巻)
- 翌日、次郎は保健委員の詩織の手助けで保健室へ。そこで、詩織は夫婦ペア交換を何気に持ち掛け次郎は否定もしない。たまたま保健室で休んでいた星の友達が星に「まさかとは思うけど薬院とペア交換するなんて話していないだろーな?」と聞くと、星は目をそらす。「だって じろーのジャマになりたくないじゃん!!」友達「星はまだ夫婦でいたいんだよね?」、星「だって じろーのこと好きだもん」。友達が『薬院次郎を星に惚れさせよう作戦』を発足し別々になるまでの2週間の勝負に出る。保健室にいた友達はもう一人の友達に「桜坂さんが薬院を好きだってことは今後も星にはナイショで」と告げる。作戦第一弾が、友達から支給されたメイド服。星は次郎に「今日はね 一日じろーの言う事聞く メイドさんになるの」。露出の多い格好に次郎もまんざらではないが「絶対に何か裏がある」と背後に友達がいることを知って疑ってかかる。次郎は家事をお願いするが、星は「じろーと一緒にできることがいい・・・」と。理由を問い正すと喧嘩してポイントが落ちるとペア交換ができなくなるので我慢。星は無理やり次郎に膝枕でご奉仕。寝落ちしそうになりながら詩織とペア交換の話をしたことを告げないとと思うが、星は足のしびれであられもない格好で動けない。優勢の次郎はチャンスとばかり理由を問うが、「からかってないっっ ほんと!!」と叫び思い出作りという。「じろーに かわいいって 思ってほしいからと」自室に駆け込む。「そんな・・・今更・・」と次郎は思い悩む。星は、次郎に触れれば触れるほどスコアが加算されペア交換が確定的になる複雑な思いを感じる。(6巻)
- 体育祭の時期。次郎は広報で星の友達とパンフレット折り。友達からメイド服のこと言われ、次郎はノリについていけないからやめてくれというが、可愛いと言ってあげればいいのにと。次郎は「天神相手にやんなきゃイミないじゃないですか あいつは元から天神追ってんだし・・・」というと、「童貞君 星から何も聞いてないんだね あの二人にレンアイとかないよー 二人で話した事 聞いてないんだー? 肝試しの時にねー」。次郎は自宅に帰ると星を静かに抱きしめた。寝付けない二人は二人でコンビニに出かけ、次郎は隣でいつもの様子で歩く星を強く意識する。(6巻)
- 翌日の学校で次郎は、詩織の友達浜野から声掛けされペア交換を本当にするのか確認される。次郎は、「最後の最後で自分の事だけ考えて適当にできるかよ」と言うが、浜野は、次郎が星に特別な感情があることを見抜いているので「ちゃんと詩織とも向き合ってほしい」とお願いする。それをたまたたま星が立ち聞いてしまう。(6巻)
- 帰宅時に次郎はばったり詩織に会いペア交換のこと遠まわしに話をする。「次郎くんの事はずっと近くで見てきたから」との言葉に、「教えてくれ詩織 俺は詩織とどう向き合えばいい?」と思う。帰宅すると、星が次郎の好物を作って待っている。いつも変わらない会話の後、星は唐突に『解消届』を次郎に渡す。戸惑う次郎。星は自室で残り数日の次郎への料理のことを考え泣き伏せる。(6巻)
「夫婦以上、恋人未満。」7巻 (金丸祐基)
- 体育の時間、見学中に『解消届』で悩みぼーっとしているところにボールがヒットして怪我をする。岬波が保健室への付き添いに名乗り出る。岬波が後で星に伝えておくというと次郎は「もう関係なくなるしさー! もうあんまり星に頼りたくないっていうかさー」と軽く誤魔化すと、岬波は「俺が渡辺の立場でそんなん言われたら すげームカつくわ 俺も良い気がしないんだけど」と真剣に伝える。そこで次郎は謝り悩んでいることを伝える。次郎は岬波に星と一緒になることについて質問する。すると岬波は、「問題なくやっていける(中略)フる前にフラれたよ これ以上はもう言わない 何かフツーに悔しいから 同じ男として」と意味深なことを言うので、さらに聞こうとするところに星が保健室に駆け込んでくる。「見学で怪我ってバカじゃん!! 岬波くんにお礼は言ったの!?」と。次郎が礼をいうと岬波退出。次郎は星に天神とのこと報告してくれなかったことを問う。星は、次郎が桜坂とペア交換進めている話をしてくれなかったから言えなかったと答える。苦しんでいた星を慰めようとすると星は機嫌取りの対応に怒り「だいきらい じろうーなんて・・・ 嫌いだもん・・・」とふさぎ込む。そこへ保健室の先生が入ってきて星は立ち去る。(7巻)
- 帰宅後気まずい雰囲気の中、次郎は喧嘩したことを謝る。夕食中、次郎は「ここ最近 俺の好きなの 作ってくれてるよな 良い嫁すぎるくらいだって」とつぶやく。それを聞いた星は、「頑張って良い嫁になってもダメだったんだ 私」とベランダで独り言つ。「はぁ~どうしよ 自分で思ってたより じろーのことめっちゃ好きじゃん・・・」と感傷に浸っているところに次郎がホットミルクの差し入れ。「この生活が終わっても じろーには名前で呼んでほしい」と告げる。その後、次郎は自室で「もーおせーよ」と大声で怒鳴り泣きながら『解消届』にサインする。それを聞いた星は、「ねぇじろーありがとう 大好きだよ・・・」と次郎の部屋に向かって壁越しにつぶやく。そのころ、岬波は、次郎の友達賀茂に電話する。(7巻)
- 届け出最終日、岬波が届をもって出かける間際、詩織が自分で提出しきたいと告げる。一方、次郎と星は最後の朝食を摂り、次郎が届をもって出かける間際、星は、勇気を振り絞りキスをする。「初日は・・・じろーが頑張ったから・・・最後は私から仕返し」と告げる。感極まった次郎は星に迫るが星は突き放し最後の「行ってらっしゃい」をいう。学校まで全力で走る次郎に、友人賀茂が追ってきて行く手を阻み、次郎に、「次郎ちゃんは 自分の意志でそれ出しに行くんだよね?」と問う。そして、「たとえ まだ次郎ちゃんの気持ちが揺れててもさ 好きな人とお嫁さんとで」次郎の心をつぶやき始める。その後、すべてをセロに戻す覚悟を決めて次郎は届を出しに進む。その会話を詩織は聞いていた。詩織は、自分たちの届を忘れたと嘘を言い、次郎が届を出すことを止める。嘘はバレ次郎は詩織に理由を聞く。詩織「好き・・・私・・・次郎くんが好きです・・・っ」と告白。が「今回の交換 保留にさせて下さい (中略)誰かを想ってる次郎くんと夫婦生活するのきっと耐えられない(中略)次郎くんと本当の関係になりたいから・・・」無情の期限時間が経過する。その後公園で次郎は自分の気持ちを詩織に告げようとするが、詩織「私だけを見てくれる時まで その時まで保留にして下さい ・・・ずるいかな?」「そんなの 俺が一番ずるいよ」「それはそうかも」と会話してその場でわかれる。帰りの道で、次郎は、「こんな俺を好きだと言ってくる人がいて 俺のすぐ横で泣いたり笑ったりしてくれる人がいる 真剣に向き合ってくれる人たちには俺も正面から向き合わねーとダメだ」と決意する。自宅に戻ると実家に帰ったと思っていた星の気配を探す。脱衣所に入ったとき、裸で浴室から出てきた星と出くわす。謝った後、ペア交換の件も謝ると、「私が言ったの?じろーと夫婦やりたくないって ねえ いつ」と迫られる。「嫌いじゃないとゆーか その・・・あれよ・・・たっ楽しい!!そう!!けっこー楽しいの!!この「夫婦生活」がっ!!」「俺も!! 俺もそう思う!!また俺と夫婦としてよろしくお願いします」気持ちが抑えきれなくなった星は自室に逃げ込み「良かった 帰ってきてくれた・・・おかえり じろー」と涙を流す。(7巻)
「夫婦以上、恋人未満。」8巻 (金丸祐基)
- 台風の日、早めに寝ようとする次郎に対して、星は宿題が終わっていないから終わるまで付き合えとお願いをする。居眠りを始める星を星の自室に連れていくところで大きな雷が鳴る。自分が寝るまで見届けてほしいと怖がってのお願いを次郎は断れない。そのうち星が一生のお願いと言って次郎に添い寝を頼む。「ダメでしょ!!!それは!!!」と断固として断るが、「私の事支えると言ってくれて嬉しかったのにもう信じない うそつき ヘタレ 大っきらい」と言われ、意を決した次郎は星の横に入り込む。背中に星が顔を寄せていることで次郎は我慢の限界。振り向くと星が、「じろースウェット前後ろ逆に着てんだけど!!」と笑っている。雷がなり星が抱きついたとき、次郎の股間の状態に気づき「・・・人が怖がっている時に最ッ低!!!」と叩きベッドから突き落とす。その後、星が差し伸べてきた手を握ってあげて次郎は星が眠るのを見届ける。(8巻)
- コンビニスイーツ勝手に食べたことで怒る星に必死に謝る次郎に、星は頭を冷やしに出かけ友達に相談する。星を心配して探し回っている次郎に気づき帰宅。「星の考えている事とかちゃんと正しく知りたいから これからはもっと 二人の時間をつくろう」と向き合う。「仲直りのハグをどううぞ」と星は待ちの体勢。そこに乗らない次郎に対して、星は「今度は帰ってこないかもね」と突き放す。次郎はすかさず、後ろから抱きしめ「すげー探したし・・・だからもう出ていくとか言うのナシにして・・・」とつぶやく。「・・・ごめんなさい」と謝ると次郎の抱きしめる力が強くなってきて次郎のアレが当たりそこを蹴り上げる。悶絶している次郎に「死ぬ前に言い残したことは!?」とい問いかけ、次郎必死に「コンビニスイーツがあります・・・・っ 二人で・・・食べませんか・・・っ」(8巻)
- 体育祭のチアガールに星と友達が応募。メンバー不足のところに、次郎に告白し吹っ切れた運動苦手な詩織が参加し星が大歓迎する。その後チア練が始まり、星は詩織に声をかけペアで仲良く楽しく練習をする。お互いの良いところを褒めあう。そのうち詩織が「私の好きな人は星ちゃんのことが好きだから」と告げる。すると星は「マジで!? 私の好きな人は桜坂さんのこと好きなんだけど!!! あはははっ 何コレウケる!そんな事あんの!?私の事を好きな人がいるの・・・?」、詩織「ほんと・・・?誰・・・?」。「えーっ教えないよ だって私 本当に好きなんだもん 悔しいじゃんか!」と照れながらニコニコして詩織に言う。そして「逆だったらよかったねーっ」と。詩織も「わっ・・・私も言わないっ 悔しいからっっ」と言い、二人で「だよね」と笑いあう。
- (星は、次郎が詩織のことが好きなことは知っているが詩織が次郎を好きなことは知らない。詩織は次郎が星のことが好きなことは知っているが、星が次郎が好きなことは知らない。岬波くんを追いかけていると思っているので、夫婦の岬波が自分のことを好きなのかもと勘違いする。)そのため、詩織が帰宅したとき岬波が詩織の髪についているチアのポンポンの繊維を取ろうとした際に、ビンタをしてしまう。岬波もびっくりするが、声掛けすればよかったと謝る。その後、詩織は次郎の声が聞きたくて電話を掛ける。(8巻)
「夫婦以上、恋人未満。」9巻 (金丸祐基)
- ベランダで詩織と電話している次郎が優しく話かけているのを聞いた星は、「桜坂さんの好きな人はきっとじろーじゃないよ だってじろーは桜坂さんが好きなんだもんね」と心の中で思う。そして「うちらキスもハグもしたけど もし本当の恋人だったら きっとその先があって・・・」と想像し「そんなのっ しぬ・・・っっ!!」と大声で叫ぶと次郎が「星?」と部屋を覗く。星に詩織からチア練で星に助けてもらっているお礼を言ってほしいと言われた件を伝えると「私の部屋で他の子の話しないでよ・・・」と思いながら次郎にすり寄る。が、ダンス練習で汗をいっぱいかいていたことを思い出し突きはなし風呂に駆け込んでいく。(9巻)
- 体育祭準備で皆が輝き変わっていく様を見て、輝けない次郎はうんざり。広報係として写真を当日撮ることになっている。星はフィルターかけたくらい自分を可愛く撮ってとお願いする。星はチアの衣装つくりが大変。練習で疲れた星はうっかり寝てしまう。次郎は、星が寝ている間に手伝ってあげる。目が覚めた星は、そのことを知り、「私 頑張るね」とつぶやき、次郎の隣でリビングのテーブルで寄り添って伏せ寝をする。
- 体育祭当日、次郎はプログラムに従って写真撮影をこなす。そして星と詩織の応援合戦も強い思いで写真を収めていく。応援合戦後、星に声をかけようと思ったが輝いている星に近づけない自分に気づく。そこに、後輩学年の女子が、憧れの岬波と、その相手の詩織が清楚で可愛いという話、可愛い星が岬波にフラれた噂と共に、星の実習相手が「マジ ビミョーらしい(笑) つらくない? えw ウケるw かわいそw 交換すればいーのにね!」というのを聞いてしまう。その後次郎と写真を撮りたいために探しに来た星に対して次郎は突き放してしまう。次郎の言動から事を察した星は言う「じろーは 毎日一緒にいる私より 他の人が言ったことを信じるの? 私はどんなじろーでもずっと味方だよ 今更じゃんか お互い良いとこも ダサいとこもたくさんみてきたでしょ ねぇじろー 私じゃ足りない?どうしたら安心してくれる・・・?じろーのこと何も知らない人なんかより 私のこと信じてほしいよ・・・やなことあっても おうちに帰ったら私がいるじゃん・・・もっと信じてよ・・・」。その後、閉会式のあとスタンドに残るようお願いして、星はやむを得ず応援席に戻る。次郎は、「ずっと味方」が仮夫婦の間だけ、「信じた先で星を失うのが怖くて仕方ない」と思う。一方、星も「好きな人に信じてもらえないって・・・こんな感じなんだ・・・」と悲しむ。(9巻)
- 花形のブロック対抗リレー、次郎は出場選手を写真に収めるが、選手でもある陸上部の浜野に「足 チアでケガしたんじゃないかと思ったけど・・・」と声をかける。はっきり言わない浜野に対して、次郎は勘違いかもと謝っているところに、岬波が次郎の指摘が正しいだろ、と追及する。チアに誘った詩織や他の人が責任感じることを避けたい思いを告げ、1周くらい大丈夫というが、陸上部の友達が今後のことを考え体育祭で走ることをやめてほしいと懇願する。岬波が次郎に代走を依頼するが、次郎は「俺・・・無理です・・・」と断る。すでにトラック外から人を呼ぶことができない状況のためやむを得ず岬波が2周走る決意をする。ついに3年生がスタートする。岬波がポジションに着いたとき、次郎は岬波にエールを送ると「俺 一周目全力で差をつけて帰ってくるから あと一周はよろしく頼んだ」と返される。驚く次郎の様子を見て岬波は発言を撤回し「頑張っては・・・みる」と言う。次郎は岬波らしからぬ冗談が気になってしょうがない。皆が岬波に頼って嫌な顔ひとつせず皆の期待を一身に背負いがんばり続ける岬波の汚れた体操服を見て心が揺れ動く。先ほどの星の言葉も思い出す。岬波がバトンを受けて最初の1周目を走り始めるが後発に並ばれる。居たたまれなくなった次郎はリレーメンバーに話に行き、カメラを渡し、アンカーのポジションに立つ。岬波も気づき全力でバトンを渡しにくる。(9巻)
「夫婦以上、恋人未満。」10巻 (金丸祐基)
- 体力を2周目に備えていた岬波は全力モードで競っていた大前を引き離しにかかる。全身が緊張感の次郎。周囲は岬波の2周目期待で「天神、岬波」コールいじめに近い状況。ところが星への恋のライバル大薗団長寺船が「薬院コールいきまーす」と発声。星が「岬波くん、いつも本当にありがとう」とバトンを次郎に渡す岬波に感謝する中、次郎は1位でバトンを受ける。星「味方はちゃんといるからねー じろー」と声援。1か月間、星のトレーニングに付き合い続けたことに感謝しながら次郎は昔かけっこが得意だったことを思い出す。「広く開けたグラウンドと伸びる白線 また見れた 誰もいないー 今この瞬間 俺だけが見れる景色」。ところが突然の失速、抜かされそうになるのを必死に踏ん張って「何で 何でだよ‼ 何でこんなに 負けたくねーんだよ・・・!!!」ゴールの結果すれすれ1位キープ。そこへ駆け寄る岬波へ「今日イチかバチかで陸に上がってみて良かった・・・みたいな(中略)引っ張り上げてくれてありがとう 頼ってもらえたの 嬉しかったです」と感謝の意を伝え、岬波の琴線に触れる。
- 体育祭後、星に近寄る薬院に気づくサチが場を外す。次郎「写真一緒に撮ってもらおうと思って(中略)やっぱ俺も写真ほしいなって・・・」星、ポンポンで次郎を攻撃の照れ隠し。「ちゃんと伝わってたんだ・・・・」写真を撮っている2人を遠目に見ていた寺船は、傍にいる岬波に「マジムカつくわ 薬院もお前も あいつは逃げすぎ お前は安請け合いしすぎ 足して2で割ってこいよ 俺は神様と友達になったつもりねーからな! 凡人!!」。そこで岬波「情けない 薬院が最初に代走断った時 こう思ってしまった 『お前は逃げれていいよな』って ヤケになって逃げ場なくしているのはいつも全部自分なのに ごめん ありがとう 助かった」と遠くにいる薬院に頭を深々と下げる。その後、笑顔で寺船たちの輪に合流。
- 数日後の放課後、教室で星に現像を頼まれた星の写真を見つめながら「嫌だ これから先 星は他のヤツと実習するかもしれない そうじゃなくても卒業したら実習も終わって もう隣に星はいなくて そんなの」と想いに耽っていると、星が教室に入って来た。ぼーっと星の顔を見つめる次郎、それに気づかない星。星から無理に頼まれ写真を1枚撮った時「ピントを合わせる間のたった数秒でさえ 気付くには長すぎるくらいだった 俺は 星が好きだ」と自覚する。
- 体育祭打ち上げ会に向けて出発する前、星の露出度の高い服装に次郎は思うとことがあり「やっぱ着がえよう星 今日はそんなに派手じゃなくていいって」説得にかかる次郎に星はウザく思う。「着替えてきてほしい 星 待っているから」「何で 急に・・・ そんな彼氏みたいな事言うの・・・?」という緊迫としたときに、サチからの電話。その後素直に着替えた星は次郎に感謝。
- 打ち上げ会で、次郎は寺船たちとゲーム話で意気投合。星も詩織を名前呼びで仲良しに。店出たところで大前と出会い、呼びつけられる。次郎が昔と変わって陰キャに変わった理由を聞くが「誰も変えるつもりなんてなかったけど 環境が色んなものを変えていくんだって分かった」と応える。
- 秋休み、受験組の次郎は講習があり、専門学校を目指す星は実家。次郎に会いたい星「じろぉ・・・ 連絡してもいい・・・・?ため?」と悶々としているところへ、講習のサチから真剣に勉強に取り組んでいる次郎の写真を撮って星に送る。嬉しさ、動揺する星ドキドキしながら「ほぞん・・・はキモいかな」と思いながら次郎に対して「卒業したら連絡しないと会えないのかなぁ・・知らないじろーが増えて」と寂しい気持ちになる。講習最終日の終了を待ちきれない星は、終わったころにサチに電話する。「(次郎に対して)・・・・我慢できなくてトーク送ったんだけど返信こなくて・・・ 忙しかったかもって ちょっと反省してる」と言うと「旦那の帰り待っている主婦かよw」とサチ。「息抜きに電話でもかけてやれば?」とアドバイス。星が次郎に電話をかけると、教室に置き忘れた次郎電話に、講習の帰りが遅くなり教室に一人残っている詩織が出てしまう。星「じろー・・・・ あ あのさ 講習・・・・終わった? ね・・・・ちょっと電話しよ・・・・?」
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