きちんとお客様の困っていることを摑むことからイノベーションは始まる。
詳細は触れられないが、会社の新規ビジネスプログラムに、仲間2人(K氏とA氏)とエントリーしている。研修があったので、ちょっと備忘録的に書き留めておく。
そのプログラムにエントリーしているアイディア複数の案件に対して、ベンチャーキャピタル(VC)に所属している方々を招いて、エントリーしている案を投資、事業化に導くためのブラシュアップするのが目的である。
まず、アイディアについて、3~5分(もっと長い人もいた)のプレゼンテーションをする。その後、VCの方から、VCあるいは事業判断者からお金を得るためのコツ、考え方が20分くらいあった。ポイントは、以下の通り。
- エンジニアの人は、技術、物から入り、そこからお客様を探すことになる。どんなに魅力的な技術でもお客様がいなければ投資、事業化には至らない。
- まず、どういうお客様(Customer)が、どういう問題(Problem)で困っているのか?という視点から入る。その時点で、VCの方は、マーケットの大きさを想定する。そこで小さければ投資はない。
- その問題をどのように解決するのか?(Solution)
- その解決策に、どういう技術が使われるのか?(Technology)
- その結果、そのビジネスは、どう成長していくのか?ここは、戦略的なので、後でしっかり考えればよいレベル。(Growth)
- 「Technology」から入ってもOKだが、「Customer」と結びつかない場合は、その心の支えであった「Technology」を捨てる勇気、決断があれば乗り切れる。
- 良くVCからお金をもらう場では、「Why this? Why you? Why now?」が投げかけられる。「なぜ、これでなければならないのか? なぜ、あなたでなければならないのか? なぜ、今でなければならないのか?」これが揃っていないと、お金が入っても途中で心が折れてしまうらしい。
- 「Zero to One」の本紹介。小さいマーケットをしっかり押さえ、そこから大きく成長させることが重要という話。(Google、Amazon、AirBnBも同じ)
その後、VCの方1人につき、2アイディアが付き、直接フランクにブラシュアップの個別セッションが始まる。1時間半くらいみっちり。自分と別のアイディアについても自由にコメントできる雰囲気。その時にもらった話は、以下の通り。
- ターゲットカスタマーが2つあったとしても、自分が解決したいと強く思っているカスタマーに、敢えて1つに絞る。通常、マーケットを大きく見せるために、「これもあるよね」と言いたくなるが、そこは敢えて抑える必要がある。
- だた、上記ターゲットカスタマーを抑えると、こういう世界(市場)が待っているということは、最後に触れてもOK。
- 既存の商品カテゴリー名やテクノロジー名を使わずに、その商品を端的に言い表す「キャッチコピー」を大きな文字で、1行(長くても2行)決めると、聞く人、利用する人の想像が広がるので良い。
- 仮に自分の商品、サービスを、Google検索すると何と何のワードで引っ掛ける?と考えるものキャッチコピーを考えるうえで大切。
- 「ジャパネットたかた」のプレゼンは王道。お客様の困っていることを言った後、解決方法(その商品、サービスでしか体験できないこと)を提示し、価格の安さやお得感を言う演出。通常、「でしか」という所が出せない。
ここでは、書けないですが、自分のアイディアに特化したアプローチの仕方もいくつか提示いただいた。次は、2週間後、VCの仕事場に伺い、そこで、ブラシュアップした内容でプレゼンテーション練習と、更にブラシュアップするための会話をする予定。更に2週間後、本番5分のプレゼンテーション(ピッチ)が待っている。そこで、OKが出ると、お金を頂き、事業化に向けてプロジェクトを組み検討、見込みが見えれば事業化という流れになる。
この歳になると、自分のテクノロジー力を磨き上げるよりも、世のため人のため、地球のためや後世のための業務効率化に目が行ってしまう。今回のアイディアを通して、社会に貢献できるイノベーションを起こせれば、残りの会社生活も楽しくなるだろうと思う。
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