コートールド美術館展 魅惑の印象派


東京都美術館で開催のコートールド美術館展、マネの「フォリー=ベルジェールのバー」、ルノワールの「桟敷席」など印象派の作品に魅了されます。

東京都美術館の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(2019.9.10~2019.12.15)に行ってきた。知り合いのSさん、Mさんも行かれた様子で、非常に気になっていたので無理やり時間を捻出して金曜の夕方早退して足を運んだ。

東京都美術館(10/4夕方)
東京都美術館(10/4夕方)

秋ということもあり、5時半過ぎで結構日が暮れています。建物から漏れた照明が、より一層芸術作品をこれから見るテンションを上げてくれます。

コートールド美術館は、ロンドンにあります。今回改装ということで、非常に珍しく国外に作品を出したようです。それも日本です、見ないわけにはいかないです。この美術館は、サミエル・コートールド氏によって設立されたものです。もともとフランスの方なのですが、宗教迫害を受け、イギリスに逃れ、レーヨンビジネスで巨万の富を得、自分が気に入った印象派の作品を集めたようです。

コートールドは、「芸術には異なる人種や時代を越えて広く啓発する力がある」の思想のもと集めたコレクションを広く見てもらう、研究してもらうために美術館の設立に取り組みます。当時、産業革命により、労働者という階級が出来ました。きっと教育レベルが低い人たちだったのか、「労働者の権利向上、教育改革」を図ろうとしていたようです。非常に志が高いのですね。

コート―ルド美術館展
コート―ルド美術館展

また、今回の来日した作品も、印象派を代表とする巨匠が揃っています。フィンセント・ファン・ゴッホ、クロード・モネ、ポール・セザンヌ、エデュアール・マネ、アルフレッド・シスレー、、エドガー・ドガ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、アンリ・ルソー、ポール・ゴーガン等です。一度は耳にした方の作品が複数展示されています。<ARTADENDA>

コートールド氏が特に力を入れていたのが、最初に印象派の作品として購入した、ポール・セザンヌ「キュービッドの石膏像のある静物画」。この作品を見た彼は、「魔術に掛かった、田舎散策予期せぬ自然の現象の出会い」と評し、セザンヌの作品を大量に購入します。また、「マネ、セザンヌ、ルノワールは、近代美術動向の代表」とし、マネ、ルノワールの作品も大量に買います。今回の代表作としては、マネは、「フォリー=ベルジェールのバー」、ルノワールは、「桟敷席」です。

コートールド美術館展(記念撮影用展示)
コートールド美術館展(記念撮影用展示)

この時代、産業革命を受けて、鉄道網が広がり始め都会から汽車に乗り郊外へ気楽に出かけられるようになったり、蒸気船、工場の煙突などその時代の様子も作品から見えることも楽しいです。劇場の「桟橋席」は、地位の高い方が利用していたのですが、サーカス、演劇などをみてばかりでなく、来ている洋服を競ったり、良い男性女性がいないかなと探している様子もうかがえます。どの時代も同じですね。

芸術の秋。10月中旬から、気になる展示が出てきます。皆さんも発想や癒しに世界の名画鑑賞はいかがですか。

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