一夜干し、しめ鯖
この空っ風の時期の、かますの一夜干しと、しめ鯖は最高です。
11月30日のちょっと寒く、乾燥した冬空の快晴を見たら、どうしてもやりたくなるのが、「一夜干し」と「しめ鯖」なのです。5、6年前から1シーズンに数回作るようになった。
最近は、ゴミが出るので自分で三枚に下ろすことはしない。魚屋さんに、「しめ鯖にするので、3枚に下ろしてください」「干物にするから開いてもらえますか」とお願いする。しめ鯖の場合は、更に「塩つけてもらえますか」というと家に帰るまでの時間が無駄でなくなる。とにかく、楽して美味しいものを食べることを目指しています。(笑)
さて、今回は、「かます」が大きくて新鮮だったので、これを開いてもらった。かますは、塩焼きや刺身でも食べられますが、私にとっては、干物が一番おいしいと思います。塩焼き、刺身では、噛み応えが無い触感ですが、干すと、触感が非常に良くなり、うまみが出てきます。お店から持って帰ると、まずさーっと水で血などの汚れや鱗を洗い流し、キッチンペーパーで水分をふき取り、適度に塩を振りかけます。スーパーで売られている干物は塩っ辛いので、自家製ということで薄め(甘め)が良いと思います。あとは、ザルに受けて、ネットに入れて一晩干せば、翌日の朝ごはんのおかずになります。
「しめ鯖」は、始めの頃はWeb検索してレシピを見ながら作っていたが、最近では、大体のところ(分量、時間)で作っている。塩っぱめにしたいときは、塩を付けている時間を長く、酢を効かせたいときは酢につける時間を長くする。この「しめ鯖」でキーなのが、3枚に下ろした身と皮の両面に対して、塩を惜しまず付け、しっかり〆る(余分な水分を出す)ことだと思う。(私の場合は、魚屋さんにお願いしてしまう)最低20~30分は、塩にまみれさせ、その後、流水で洗い、キッチンペーパーなどで水分をしっかりふき取る。その後、お酢につける。余り酸っぱいのが嫌いな人は2時間くらいで十分だと思います。私は、一晩はつけているので、それなりに酸っぱめになります。そして、ここが一番面倒なのですが、中骨を、骨抜き機で、1つ1つ抜く作業をします。指の腹で、どこに骨があるか、残っているかを確認しながら、魚を手で温めないように気を使いながら手早く仕上げます、最後に、皮の薄皮を剥がせば食べられます。
最近、アニサキスが騒がれていますので、気になる人は、3時間以上冷凍保存して、自然解凍して食べるといいでしょう。また、味も、甘酸っぱい感じが良い場合は、塩を付ける前に砂糖をしっかりつけて20~30分放置し、洗い流して水気を取って、塩を付けてという手順がいいようです。
手順については、以下のHPを参考にすると、写真付きで分かりやすいです。
https://mi-journey.jp/foodie/18818/
https://temaeitamae.jp/top/t5/aaa/handled.fish.1.html
そうそう、今回魚屋さんで、これら2つをお願いすると、「この時期、最高の贅沢だね」と声掛けしてもらいいました。それを聞いた、60代半ばのご夫婦が、「今のは刺身?」と店員さんに聞き、「いや、しめ鯖だよ」というと、早速オーダーして作り方を教えてもらっていた。「しめ鯖」を知っていても自分で作ることはなかなかないのかな。とにかく、ちょっと手間はかかりますが、その分、出来合いのものとは全く違う味が楽しめます。今の冬の時期は、脂でまるまる太った鯖は、ジューシーで最高です。是非、挑戦してみてください。