熊野古道 準備編 / Kumano Kodo (和歌山県)


神秘的な熊野古道に向けて、宿泊先決定、チケット、必要アイテム購入済。さあ、出発に向けて持ち物の最終準備開始。

今回の5泊6日の内容を、以下の内容に分けて公開です。なかなか気になっても足を運ばない、運べない「熊野古道」の話なので、興味津々、疑似体験していただいたり、今後の熊野古道への旅行の参考にしていただければ幸いです。

実は、和歌山県は、自分が意識して訪れたことがない地域である。

他には、南から、沖縄、高知、徳島、三重、秋田、岩手、青森、スキーだけ行った新潟。一つ一つ攻略していきたいと考えていますが、健脚と思っているうちに是非「熊野古道」と思い、今回選択しました。

ここ数年、コロナ禍で、旅行と言うものは縁遠く、増して、目的地はあるにしても、ひたすら人寂しい山道を体に鞭打ってひたすら歩く。まるで登山のよう。それも数日もかけて。。。

ここ数年、いつかは「熊野古道を歩く」と漠然と考えていたものの、今回、いざ計画を立てるとなると、愕然とする。何も知らない私は、さすがに2,3日歩けば「熊野本宮大社」と「伊勢神宮」を走破できると思っていたが、それは大きな勘違いだったことに気づく。

そもそも日本の広さ、和歌山県の広さを分かっていなかった。

「熊野古道」を知るために以下のサイトをしっかり読んでみた。

熊野トラベル

一口に「熊野古道」と言っても、以下のように大阪~和歌山~奈良~三重に跨った壮大な古代路だった。

  • 「紀伊路」(きいじ)/「紀路」(きじ):渡辺津~紀伊田辺
  • 「小辺路」(こへち):高野山~熊野本宮
  • 「中辺路」(かなへち):紀伊田辺~熊野本宮~那智/新宮
  • 「大辺路」(おおへち):田辺~那智
  • 「紀伊路」(きいじ)/「紀路」(きじ):渡辺津~紀伊田辺
  • 「伊勢路」(いせじ):那智~伊勢神宮

この構成を知った最初は、「高野山は一度行ったことが良い」と誰からか聞いたことがあるので、この際、高野山スタートの「小辺路」をと考えていたが、Youtubeの動画を2,3本見ているうちに、「これは、相当寂しい、脱落できない、不安」という気持ちが勝ってきて、健脚にさほど自信がない(気がしている)私としては、もし脱落しても、人通りも「小辺路」よりあり、最悪、バスに乗ることが可能な「中辺路」を選択することにした。

中辺路(今回は、紀伊田辺~本宮)
中辺路(今回は、紀伊田辺~本宮)

それでも、紀伊田辺~熊野本宮~那智/新宮を歩いて走破するには、1週間以上かかること間違いなし。「熊野本宮大社」、「熊野速玉大社」、「熊野那智大社」には詣でておきたい。会社も6日休めば行けるかもと思ったが、3日休みにとどめ以下のプランを決定した。

  • 初日 自宅から紀伊田辺まで電車移動
  • 2日目 紀伊田辺~滝尻王子(25.6㎞/6.5~10時間)
  • 3日目 滝尻王子~継桜王子(16.8㎞/8~11時間)上り坂
  • 4日目 継桜王子~熊野本宮(21.7km/8~11時間)
  • 5日目 熊野大宮~新宮~伊勢勝浦 バスと列車移動
  • 6日目 伊勢勝浦~大門坂~那智 バス中心 そして帰宅

紀伊田辺~熊野本宮まで3日歩き続けて64.1km、22.5時間~32時間(健脚な人の目安)になります。

熊野大宮以降は、バス中心の移動とした。もちろん「伊勢神宮」は諦めました。次回、三重県に行く目的地として「伊勢神宮」を詣でることにします。

もし、魅力的なら、「伊勢路」(いせじ):那智~伊勢神宮 を走破してみたいところ。

現在、「楽天トラベル」と下記「KUMANO TRAVEL」を使って宿の手配中です。

紀伊田辺、伊勢勝浦と、熊野本宮は、ちょっと外れたところ(バス移動)に温泉街が3か所あるので何とかなりそうですが、山の中になる滝尻王子、継桜王子は、そもそも宿が少ないうえ、各宿が小さな民宿、旅館だったりするのでキャパオーバーで泊まれない可能性が高い。

もし、泊まれなかったら、バスで、元来た紀伊田辺に戻ったり、更に先の熊野本宮あたりまで行って、翌日、バスで、前日の地点まで戻るなどの手順を踏まないといけない。まあ、途中での体調不良、怪我の時の助け含めバスがあるだけマシですが、出来るなら効率よく行程を進めたいものです。

明日以降、宿の確保と列車の予約をして、台風の多い9月に、(7月、8月これだけ台風来ているか)台風が来ないことを祈るということをします。神頼みです。

KUMANO TRAVEL

■熊野古道に向けてのチケット

現地までの移動手段は、最初は、南紀白浜の飛行機を考えたけど高かった。

最安値で片道14,670円だといいのだけれども、2週間前だと残っていなく、22,700円が最安。(通常料金 37,330円)前日は仕事なので、出発の初日はゆっくり出かけたいと考えると、選べる便がなく、JRで行くことに決めた。特急に揺られるのも良いしね。

新幹線(品川⇔紀伊田辺 往復)と、特急くろしお(新大阪⇔紀伊田辺 往復)で、33,540円。でも実際は、帰りは紀伊勝浦~紀伊田辺なので、その間の普通乗車券と特急券を追加で購入することになるので3,420円くらいプラスになる。締めて、36,960円。

現地では、バス利用や電車で新宮~紀伊勝浦移動もあるので4万円くらい想定。

■熊野古道の宿泊

申し込みが日曜だったので、翌日月曜にKUMANO TRAVELから、「手配完了」のお知らせが3件とも来ましたので、楽天からの予約(紀伊田辺、紀伊勝浦)の2泊合わせて5泊分が無事確定。

1泊目 ホテル紀伊田辺(紀伊田辺)

2023年8月4日グランドオープンの築浅のビジネスホテル。駅近5分。朝食のみ7800円。

晩御飯は、紀伊田辺の街に繰り出して、美味しいものを食べます。


■2泊目 民宿 古道の杜あんちゃん(滝尻王子)

「滝尻王子」のすぐ傍の宿。近辺には他に宿がなさそうなので、バスなどで送迎してもらう必要があったので、移動なくして翌日スタートできるのはありがたい。ここは、予約が取れて良かった。

夜、朝、お弁当付き17,600。

そこそこの温泉旅館並みの料金になりますが、人里離れた貴重な宿泊場所なので良しとしました。

民宿・古道の杜あんちゃん (kodounomori-anchan.com)

■3泊目 民宿ひととき(継桜王子)

この「継桜王子」付近の宿も、「滝尻王子」の1件と言うわけではないですが、数件しか宿が無さそう。止まれなかったら、同様バスなどの送迎が必要になる。ここも予約が取れてほっとした。想定よりちょっと熊野本宮大社に寄るので、この第3日の行程距離と歩き始めの前日の疲れも含めて一番大変だと思う。

夜、朝、お弁当付き17,000円。

ここでぐっすり眠れれば良いな。

KUMANO TRAVEL | Community Reservation System (kumano-travel.com)

■4泊目 湯の峰温泉 湯の峰荘(熊野大宮)

最大の目的地である「熊野大宮大社」に到着も、恐らく、大社を見ずに、バスに乗って、

地元のブランド豚、紀州岩清水豚の温泉しゃぶしゃぶ小鍋がメインとなる会席風コース11品。翌日は、「熊野大宮大社」に参拝した後は、バスで新宮まで移動なので、ひと段落。しっかり贅沢してエネルギー充填予定。しかも、温泉はかけ流し、循環なしのほんまもんの温泉らしく、浴槽に湯の花(白い藻のようなもの)が浮かんでいるそうです。しっかり疲れも落とします。

夜、朝 19,300円

贅沢します。

湯の峰温泉 湯の峯荘【公式】 (yunominesou.com)

■5泊目 紀伊勝浦

この時点で「熊野大宮大社」「熊野速水大社」参拝済になっている予定。

翌日は、「熊野那智大社」と滝などを見て、帰路に就く予定。

紀伊勝浦駅から徒歩4分。マグロ料理アラカルトの夕食。

夜、朝 12,300円


■持ち物

普段山登りをしない私なので、準備も必要。Webサイトなどを調べてリストアップ。

下記アイテムは、新規購入。シューズは履きなれた手持ちのシューズで行く気満々だったが、様々な情報だとトレッキングシューズは必須っぽい。山岳を歩く方の話でも、22km/日は、結構大変とのこと。丸々3日歩きずくめなので足の負担を最小限にするために購入しました。履きなれ期間がないので、ちょっとこの1週間で履きならす予定。

  • レインコート/ポンチョ(自分だけでなくバッグも覆う必要がある)
  • ストック(どのくらい過酷になるかはわからないが、足の負担を軽減するために用意)
  • クマ避けよう鈴(人気が少なければぶら下げておいた方がよさそう)
  • 靴下(速乾性の厚手もの)
  • トレッキングシューズ(他のものより、まず疲れを軽減するアイテムとして必要らしい)
  • 長袖シャツ 2着(速乾性のあり、虫や草木、怪我、気温の低下から身を守るために長袖必須)
  • 長ズボン(速乾性のあり、虫や草木、怪我、気温の低下から身を守るために長袖必須)

以上で58,000円。シューズが2万円、ストックが1.4万円、長ズボンが1万円、ポンチョ0.5万円、長袖0.3万円x2着。

後は、以下の持ち物を揃える。(備忘録兼ねて記載)

  • バッグ
  • 水(1リッター)
  • 菓子類(飴、チョコなど)
  • 薬(腹痛、解熱、消毒、絆創膏(靴ずれ対策含め)、筋肉痛軽減薬など)
  • 手袋
  • 帽子
  • ハンカチ
  • タオル
  • ティッシュ
  • ゴミ袋
  • GPS付き時計
  • スマートフォン(カメラ)
  • モバイルバッテリー(山の中はバッテリー消費が大きい)
  • ACアダプターと各種ケーブル類
  • ライト(夜、暗がりの中を歩く可能性がある)
  • ウエストポーチ
  • 敷物
  • 日焼け止め
  • ガイド本(スマートフォンが使えないときのため)
  • 列車、飛行機などのチケット
  • 暇つぶしアイテム(本、ゲームなど)
  • 現金

今年は台風が多いので、さて、どうなるかな?

■持ち物レビュー(完遂後)

熊野古道5泊6日を経て、持ち物についての感想を記載します。

  • バッグ30L:2泊分の着替えと防寒用のフリースと以下のものを詰めに詰め込んだ。結構バッグも汗だく。歩くとショルダーストラップが動くと肩が擦れるので、クッション厚めで、ずれないための左右の幅調整部があると良い。動きが激しい場合は、腹部分のバンドもあるとベスト。左右のゴム製のネットポケットは便利。ペットボトルやストックを収納し、腕を回して取り出し収納が容易にできる。(バッグを下ろしたり、コンパートメントからの出し入れは面倒)
  • 水(1リッター):必ず最低でも500mLを2本持っていた。多いときは3本。今回の経験から、お茶や経口水(薄めのスポーツ飲料)が良い。水は悪くはないが補給しずらかった。濃いスポーツ飲料は辛かった。
  • 菓子類(飴、チョコなど):チョコはやめた(気温が高く溶けるため)。飴も「男梅」「マヌカハニー」を持っていって1粒ずつ食べたが、お口の中が甘くなり、喉が渇いて欲しくなくなった。
  • 薬(腹痛、解熱、消毒、絆創膏(靴ずれ対策含め)、筋肉痛軽減薬など):結局は使わなかったが、もしものために必要と思う。
  • 手袋:ストックとの緩衝と日焼け防止として役立った。
  • 帽子:日焼け防止、汗タレ防止で必須。
  • ハンカチ:汗拭きとしてタオル地がベスト。
  • タオル:雨の時に使ったのみで、基本移動中はハンカチで十分。
  • ティッシュ:結局は使わなかったが、もしものためにある程度必要だろう。
  • ゴミ袋:お弁当の空を入れるのに役立った。数枚はもしものためにあった方がいい。
  • 傘:雨の日は両手が使えるポンチョが良い。山歩きで無ければ傘もあり。街中は天気が良く使わなかった。
  • GPS付き時計:自分の行動記録、モチベーションのためあった方が好ましい。山だとネットワークが使えないのでGPS頼みになる。そういう意味でも必須と考えた方がいい。
  • スマートフォン(カメラ):自分の行動記録として欲しい。SNSで、近況報告とそのレスもモチベーション維持につながる。汗には気を付けよう。
  • モバイルバッテリー(山の中はバッテリー消費が大きい):何度も助かった。写真撮りやSNSなどで再々利用していると、あっという間に数%までになっている。必須アイテム。
  • ACアダプターと各種ケーブル類:これもスマホやモバイルバッテリー、GPS時計を持っている以上必須。
  • ライト(夜、暗がりの中を歩く可能性がある):幸い夕暮れまでに目的地に着いたが、暗くなると道が分からなくなる可能性が高い。念のため持っておいた良い。
  • ウエストポーチ:デイバッグとは別に小物(財布など)を入れていくとデイバッグの荷下ろしがなくなるので便利。
  • 敷物:使わなかった。
  • 日焼け止め:森の中では使わなかったが、街中は天気がいいときはあった方が良い。
  • ガイド本(スマートフォンが使えないときのため):自分の歩く地図の印刷物は必須。山の中ではネットワークが使えないことがよくある。雨と汗で、紙がぐちゃぐちゃになったので、濡れないシッパー付き袋に入れておくとよいが、出し入れが難しい。
  • 列車、飛行機などのチケット:必須
  • 暇つぶしアイテム(本、ゲームなど):本を持って行ったが、新幹線の中でしか読まなかった。それ以外は、疲れでマッサージばかりで、気を休めて、本読む余裕がなかった。
  • 現金:現金のみの時もある。いくらかは持って行った方が良い。
  • 熊除け鈴:持って行ったが使わなかった。鈴鳴らしているひとはごくわずか。古道には熊は出ないと言われている。

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