警戒レベル5クラスの台風19号襲来のため、雨風の音を聴きながら映画を見た。
再選を果たしたニクソン大統領を退陣に追い込んだFBI副長官であったマーク・フェルトの話(リーアム・ニーソン)。この手の事実をベースに、政治の暗躍的な話は好きです。
30年間をFBIで政府から常に独立した立場で、操作に当たっていたフェルト。フェルトを対よりにしていたFBIフーバー長官は、突然脳卒中で亡くなり、長官代理としてグレイが就任。フェルトは、順当にFBI長官になれると考えていた昇格に暗雲が訪れる。FBI新長官グレイをはじめ政府の指示に従う人たちがポストに就く状況下で、ウォーターゲート事件が発覚。しかし、ウォーターゲート事件に関しては、政府、CIA、そしてFBIも真実を摑んでいたが、大統領の圧力で、選挙前には、「白」として、ホワイトハウスは発表し、今後の操作は一切しないことを宣言される。しかし、フェルトは、イチかバチかの大勝負にです。
それは、アメリカ史上最大の内部告発です。ディープ・スロートという匿名で、マスコミ(ワシントンポスト)に真実を提供する。
最終的には、思惑通り、ニクソン大統領を退任に追い込み、その近辺の高官も退任になる。
一方、フェルトの私生活は、娘が家出した後、妻との2人暮らし。妻も、度重なる転勤でお友達もできず、夫がFBIなので話もできずで寂しい生活を送っていた。密かに、娘の情報を調べていた。
ウォーターゲート事件が収束したことを受け、フェルトは、31年のFBI人生に終止符を打ち、家族中心の生活に向かい、無事娘にも会うことができた。
その後、テロ組織に対する違法捜査が取り上げられ、すべての責任は自分にあるとし有罪となる。が、レーガン時代に免赦。妻は、心身の衰えで自殺、2008年にこうした中、娘に看取られ他界するのです。
事実をベースにしているので、非常に興味深く、なかなか満足いく作品でした。