ザ・サークル(2017年)
情報一元管理とプライバシーの問題は、これから当面様々な場面で議論になるだろう。
主演は、エマ・ワトソン(Emma Charlotte Duerre Watson)、そしてトム・ハンクス(Thomas Jeffrey Hanks)。
トム・ハンクスは、映画のタイトルとなっている「ザ・サークル/The Circle」という会社の社長イーモン・ベイリー役。エマ・ワトソンは、そこの会社の新入りの社員メイ・ホランド。
メイは、水道局の電話受付を派遣社員として勤務。ところが、友人アニーから、SNSでは世界首位の大企業「ザ・サークル」で社員募集があることを聞き、応募し、見事入社する。「ザ・サークル」のキャンパスは、非常に魅力的でエキサイティングが環境。入社後も同じ顧客対応だったが、非常に良い成績を収めたために、注目される。
そして、SeeChange(シー・チェンジ)というサービスを会社が推進する中で、彼女とその家族は、全てのプライベートを公開することで、世界中の人から注目を浴びるようになる。
そこで、更に、イーモンに、合衆国の全国民がザ・サークルのアカウントを持つことを国が強制することで、選挙や納税などの効率化で国はメリットがあり、ザ・サークルも国民の意思をいつでも確認することができると主張。これが気に入られイーモンの信頼を得る。
ところが、親がプライバシー公開に疲れ、アニーと気まずい関係を修復しようにも24時間プライバシーを公開されているので修復が難しい。名がSeeChangeのデモンストレーションをした際に、昔の恋人を死なせてしまう。そこで、彼女自身も全てのプライバシーが公開されることに疲れ、ひと策考える。
イーモンも24時間プライベート公開するように仕向けたのだ。メイは、彼に、「もはや秘密は存在しない。プライバシーは一時的なもの。もう存在しない。影に生きることはできない。多くのパスワードや秘密のコマンドも。公とプライベートの違い、ここを作り直すの。未来は待ってくれない。」と言い放ち、会場を後にする。
私も含め、複数のSNSを利用している。もちろん意思をもって公開していることは良いものの、後悔したくない部分がすべて公開される世界、これは、NOだ。でも、これからの未来、街角の防犯カメラが増え、更に、あらゆるセンサーが街や家の中に増えていく傾向にある。スマートスピーカーが勝手に音声を収集していたというニュースも最近あった。自分でコントロールできない部分も大いにあるが、コントロールできる部分を、進歩する技術の中でどう付き合っていくのかが非常に重要な選択となっていく、と改めて考えさせられた映画でした。