Categories: 書籍

イノベーションの壁(村山誠哉、大屋雄著)

イノベーションに立ちふさがる壁の攻略とは

副題にもある「なぜ多くのアイディアが世に出ることなく消えていくのか」の原因とそれを打開するためのヒントが書かれている。

読み終えたとき、イノベーションが起きにくい、起こしにくい理由の「的を射ている」内容だと思った。
私も、企業内で、何かイノベーションを起こせないか、を考え、イノベーションイベントにエントリーしたりしているが、最終審査までの道のりは遠い。多分、この本で言う、「発想の壁」「目利きの壁」「投資の壁」「市場の壁」「組織の壁」の壁をクリアーできないからだと思う。
 「イノベーションのジレンマ」(クレイトン・クリステンセン著)という有名な本があるが、その本では、ハードディスク(HDD)の進化を例に、5インチディスクの改良を進める「持続的イノベーション」に明け暮れると、3.5インチディスクが「破壊的イノベーション」として、市場を奪っていくという話。

今回の本は、「新しい価値を創造し、社会や組織を大きく変えること」と定義し、「破壊的イノベーション」を取り扱い、先の5つの壁を、どう対処したらよいかを説いている。

よく言われる、
1. オープンイノベーションでうまくいく
2. イノベーターがいればイノベーションが起きる
3. 20%ルールでうまくいく
4. 社内公募でうまくいく
という大きな誤解についても説明がある。

イノベーションを起こしたいと考えている人には、かなり役立つ本だと思い、ここに紹介します。

Ohtani Hisao

1967年生まれ。高校卒業まで大阪→名古屋→福岡→島根で生活。今は、神奈川県逗子市に在中。都内の会社に勤め、同居は、妻と子供2人(2020年時点 大学生)。無理をしない程度に、読書、映画、美術鑑賞、スポーツを楽しんでいます。特に2019年春からSUP(Standup Paddle Surfin)に奮闘中です。ブログで奮闘ぶり更新中です。