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脳が認める勉強法(ベネディクト・キャリー著)

脳の記憶の仕組みは、少しづつ解明されてもやはり奥が深い分野である

「努力だけでは報われない」「誰でも「学ぶ力」は向上する」ガリ勉だったが、報われない著者が、長年かけて到達した勉強方法。

脳の基本的な構造、働きの説明から入り、過去の「エピソード記憶(自伝的記憶)」はよみがえっても「意味記憶」はよみがえってこない。こういう現象を専門家たちが原因を探し始める。「海馬」と周辺組織は、記憶の形成に不可欠。過去の記憶が宿っているのは「新皮質」のどこか。しかし、折角覚えたことも「忘却」してしまうことは、日常茶飯事に起きる。どうやらこれは「覚えるために忘れる理論」とのこと。決して、異常ではなく脳が正しく動いている証拠でもあるようだ。

さて、記憶力を高めるためには何をすればいいか。

  • 勉強時の環境を復元することで多く思い出せる
  • 複数の知覚を関連付ける
  • 勉強の場所を変えたほうが思い出しやすくなる
  • 一夜漬けより分散学習が勝る
  • 自己テスト1回は勉強1回よりも効果が高い

そのほか、「アイディアの孵化が問題解決の鍵」「無から有をつくりあげる「抽出」のプロセス」「別のことを差し挟む「インターリーブ」の威力」「記憶を整理・定着させる睡眠の力を利用する」などの説明が、過去の話、実験結果などで考察されている内容です。

脳科学、効果的な勉強法に興味のある方は、是非一読を。

Ohtani Hisao

1967年生まれ。高校卒業まで大阪→名古屋→福岡→島根で生活。今は、神奈川県逗子市に在中。都内の会社に勤め、同居は、妻と子供2人(2020年時点 大学生)。無理をしない程度に、読書、映画、美術鑑賞、スポーツを楽しんでいます。特に2019年春からSUP(Standup Paddle Surfin)に奮闘中です。ブログで奮闘ぶり更新中です。