昔集めていたマンガ本に、「菜 / わたせせいぞう」というのがあった。
古い風情をもつ鎌倉の四季折々の自然に溶け込むような、非常に着物の似合う日本的な女性の菜さんと夫の富田耕平との心温まる、気持ちが安らかになる生活が描かれている作品。そのマンガに、この「力餅家」が出てくる。
江ノ島電鉄(江ノ電)の長谷駅と極楽駅の間にある。長谷駅から出て海の方に歩いて、突き当りを右に折れて道なりに歩くと「力餅家」の大きな暖簾(のれん)が右手に出てきます。徒歩6~7分くらい。ちょうど「御霊神社」の入り口にある。
お店の横には、「五霊社鎌倉権五郎景政」と石に彫られたの柱があります。ここ「御霊神社」に祀られている方のようです。この鎌倉時代の「権五郎景政」の武勇を偲び、供養した餅を「力餅」と命名し、以降、代々名物として今に伝わっているようです。
看板の「鎌倉名物 夫婦饅頭」も、木を彫ったように見えます。右から読むところも歴史を感じますね。 創業から約300年(江戸時代から)、恐らく鎌倉の名物お土産名物としては最古と言われています。
さて、19日に、コロナの県外移動規制が解除されたが、店内は2名までという規制がある。通常は、行列待ちになる情報でしたが、1,2分待ちで店内で購入することが出来ました。キャッシュレスの案内は無かったので現金で支払い。
店内は、どこかほっとさせられる昔ながらの昭和的な感じです。ショーケースには、様々な和菓子が並べられています。この時期限定の「あじさい」が気になります。「力餅」「求肥力餅」「夫婦饅頭」は、色々なサイズ(入り数違い)があります。
今回は、歴史の長いオリジナルの「力餅」10個入りと「求肥力餅」個別4個を購入。
オリジナル「力餅」は、もち米を使っているので、当日に食べる必要があります。翌日になると、購入時のモチモチ感は全くなくなり硬くになります。実際に、賞味期限を過ぎて食べたので、固くなること間違いありません(汗)。
当日相手に渡せるお土産としては良いのですが、翌日に渡すとなると適さないので、その対策として日持ちがする「求肥力餅」が出来たそうです。
こちらが購入したオリジナル「力餅」。緑の背景に「かまくら 力餅家」の白抜き文字です。シールで、「生物故 本日中にお召し上り願います」と記載しています。本当に、本日中に食べてくださいね。
包みを取ると、竹の柄をもつ刀形状のプラスチック製の楊枝(ようじ)が入った短冊状の筒紙の中に入っています。
その楊枝の下には、表面に「鎌倉名物 権五郎力餅 由緒」と書かれたパンフレットがあります。その裏面には、地図。内側には、この「力餅」の云われ(所以)が記載されています。ちょっと読めないことはないけど、さらっとは読めない文語です。
箱のトップには、同様に「鎌倉名物 権五郎力餅」の文字。ここも地が緑で白抜き文字です。
さあ、いよいよ蓋を開けると、綺麗に10個並んでいます。
お餅の上に、こし餡がたっぷりのっています。一緒に写っているのが、先ほどの「竹の柄をもつ刀形状のプラスチック製の楊枝(ようじ)」です。
餡はそれほど甘すぎず、餅は、100%もち米ですので、お餅のモチモチ感です。
続いて、日持ちする(2、3日)「求肥力餅」です。こちらは、バラで4個買ったので紙小袋です。封はお店のシールです。こちらは、赤地に白抜き文字の「力餅家」です。
「求肥力餅」は、下の写真の左下のように筒状の包みをしています。筒の上下に、折りたたまれた紙があるので、それを引き出して包みを開けていきます。経木(きょうぎ)に見立てた厚めの紙で、「求肥力餅」が包まれ、その外側は、薄い半透明の紙で、赤字で「権五郎 力餅」とお店の名称、連絡先が記載されています。
こちらは、粒としては、少し小さめ。こちらもこし餡で、求肥の周囲全体をこし餡で包んでいます。餡は同じものかもしれません。(違う日に食べたので差が分からない。。。)中は、求肥です。求肥なので、餅粉か白玉粉に砂糖、水飴を混ぜたものです。ですので、固まりにくくなっています。もちろん、餅より柔らかいモチモチ感になります。
鎌倉観光の際には、鎌倉最古の名物土産である「力餅」をご賞味ください。昭和的なお店も良い感じです。
販売会社 有限会社 力餅家 神奈川県鎌倉市坂ノ下18-18
販売場所 鎌倉坂ノ下(長谷駅から6、7分)
重さ オリジナル「力餅」28g / 「求肥力餅」22g
サイズ オリジナル「力餅」50 x 25 x 25 /「求肥力餅」37 x 37 x 25
ごほうび度(価格/重さ)= オリジナル「力餅」2.4 /「求肥力餅」4.3
主な原材料 オリジナル「力餅」もち米、小豆、砂糖 / 「求肥力餅」不明 。
賞味期限 オリジナル「力餅」当日、「求肥力餅」3日
個人的な見た目評価(10点満点中) 7点
個人的な味評価(10点満点中) 7点
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