教養としてのテクノロジー(伊藤穣一著)
MITメディアラボの伊藤氏が考える今話題のテクノロジーへのとらえ方をコンパクトに手に入れられる一冊
伊藤氏を初めてテレビでお見かけしたのは、2017年だったか、2018年前半だったか。。。定かではないが、日本人でMITのメディアラボで所長に抜擢された人物で、新しい手法で、新しいテクノロジーを生み出す環境を作ってきているという話だったと記憶している。
書店で、伊藤氏の本著を目にして、早速手に取り購入した。
内容は、目次に沿うと、
労働へのAIの影響、仮想通貨の国家への影響、ブロックチェーンの資本主義への影響、人間・教育の変化、日本人はどう変わるか、どうムーブメントを起こせるかというものである。
今の経済や社会を正しく理解するためには、「テクノロジー」についての本質的な世界を理解することが必要としています。
シリコンバレーは、新規ビジネスを生み出すあらゆる機能、エコシステムが出来上がっている、しかし、IPO上場すると「スケール・イズ・エブリシング」を要求される。一方、急拡大し影響力が大きくなったために制御ができない問題に陥ってしまっている企業もある。「スケール・イズ・エブリシング」に基づいた「シンギュラリティ信仰」に伊藤氏は疑問を持っています。
また「ユニバーサル・ベーシック・インカム」にも触れ、格差是正の試みだが、一定額受給して、人は働かなくなるのか? 人にとって「働く」ことは「ミーニング・オブ・ライフ」が重要な意味を持つようになる、としています。
以降、2章で、仮想通貨の話が続いていきます。
世の中で、今話題になっているテクノロジーの考え方「フィロソフィー」を抑えておくには分量も多くなく非常にコンパクトな本だと思います。手に取ってみてはいかがでしょうか?