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「学力」の経済学(中室牧子著)

一般に言われている教育方針は必ずしも正しくない、客観的なデータに基づく教育方針で、効果的な子どもの学力向上ができる

著者の中室氏は、自身に子供がいない、経済学を教えているが教育哲学もないとしたうえで、データに基づく知見を述べています。

客観的データに基づくというのが非常に面白いです。ですので、否定ができないので事実としてその結果、情報を受け取るしかないところがいいです。

  • 親の学歴や所得が高いほうが子どもの学力が高い
  • 具体的な「本を読むこと」「宿題をやること」でご褒美をあげることは正しい(将来それが成績向上につながる)
  • 自尊心を高める、ほめる情報は効果を生まない。学力が高いことが「原因」で自尊心が高くなる「結果」をもたらす
  • テレビ、ゲームそのものは、負の効果を生まない。
  • 「勉強しなさい」という言葉は効果がない。親が自分の時間を割いて面倒をみることは効果がある。男の子は父親、女の子は母親が良い。
  • 学力が高い友達が周りにいると良い影響がある。塾などは効果的。
  • 投資収益率が良いのは、小学校に入学する前、幼児教育は重要。
  • 教員の人数より「質」をあげると効果が高い。

子どもの教育は、親にとって常に悩みの種。遺伝や資産により子どもの学力はある程度決まるが、少しでも高める方法がいくつかエビデンスとして存在する。小さいお子さまをお持ちの方は、目を通しても無駄のない本だと思います。

私がこの本を読んだ時には、子どもたちはすでに高校生。親の言うことを素直に聞く年頃ではなく、試すことはできませんでした。

Ohtani Hisao

1967年生まれ。高校卒業まで大阪→名古屋→福岡→島根で生活。今は、神奈川県逗子市に在中。都内の会社に勤め、同居は、妻と子供2人(2020年時点 大学生)。無理をしない程度に、読書、映画、美術鑑賞、スポーツを楽しんでいます。特に2019年春からSUP(Standup Paddle Surfin)に奮闘中です。ブログで奮闘ぶり更新中です。