コロナ禍ですっかり人混みに出かけることも少なくなったが、この日は、妻と二人で横浜高島屋に陶器を新調することとアロマ購入目的で訪れた。もちろん美味しい昼食も兼ねてです。
昼時前(11時15分)に8階レストラン街に足を運ぶと、人気店はすでに待ちの人がいる状況。そういった中、一通りのお店の状況を見たのち、「さあ、どこにしようか?」と妻と検討し、この「なだ万」を選んだ。
「なだ万」を決めた理由はいくつかあり、1つめは、総菜弁当類は目にたことがあるが、高級日本料理屋「なだ万」を食したことが過去無いこと。2つめは、ここ数年で贅沢ランチで日本料理がなく、フランス料理と中華料理だったこと 3つめは、まだお店の外に人が並んでいなかったこと 最後4つめは、いくつかの「なだ万」のランチメニューの中で、「ふぐ刺し」を食べたくなったこと です。
そのメニューは、「紅梅(こうばい)」というもので、8800円とまあまあランチにしては値が張りますが外食めったにないのでここで贅沢です。
写真左の通路を通っていくと非常に落ち着いたシックな空間が現れます。ビル内で完全に景色が見られないのが残念ですが、非常に雰囲気がある高級感を感じさせます。
着席すると、すでに7~8割は埋まっている状況で、もう少し遅く来たら入れなかったかもしれません。客層は、見える範囲や聞こえる声からして自分たちよりご年配ばかりです。まあ若い人が気軽に入るお店ではないのかもしれません。和装の方がお茶、おしぼり、メニューを持ってこられ、心に決めている「紅梅(こうばい)」と、私と妻のデザートを3種の中から選びオーダー。
今回のお品書きには天婦羅などの「揚物」がありませんが、ほぼ日本料理のフルコースです。
最初は、「旬菜」で前菜盛り合わせです。メニューとは異なる料理が1つありました。金の蛤の器にはおからに甘酢味で上に蛤の浅い佃煮を乗せ、カラスミのトッピングです。おからの甘酢は初めてでしたが勉強になります。蛤はご飯が食べたくなります。ふぐ皮と大根おろしに出汁と梅味の料理。これも味付けは参考になります。細長い器には、青菜のお浸しで鰹節かと思いきや鶏肉の削り節が乗っていました。青菜が何の野菜かは色々考えましたが分からずじまい。削り節は、正直、鰹と鶏で区別つかず。緑の器は丹波黒豆の豆豆腐。胡麻豆腐のようなもっちりとした食感で、豆の香りが楽しめました。美味しかったです。
「吸物」は、粕汁です。久しぶりに粕汁頂きました。日本料理では、最初の方で、舌に濃い味が触れる前に、そのお店の出汁味をお客様に堪能してもらうために提供するそうで、そういう観点では、「なだ万」はベースとしては、薄めの味で、味に飽きさせない特徴なのだと思う。寒鰤は、3㎝x2cmx1.5cmの立方形状のものを事前に焼いたものが入っており、半身は背で、半身は腹で非常に脂がのっていました。大根、人参、菜の花が具材として入って、柚子皮で香りを出していました。
私にとってのメイン料理です。お正月はふぐ鍋だったので、ふぐ刺しは食べていなかったため、気になっていたところに目に飛び込んできたので、これは食べないとと思った次第です。一人分としては、十分楽しめる量があり、ふぐ独特のいつまでも噛んでいられるあの触感を堪能しました。皮も美味しかったです。
「煮物」は鍋でした。すっかり有名になっているクエとお豆腐に優しい出汁が利いた鍋です。分葱が細くスライスして緑のアクセント。味変で酸橘系がちょっと強めなポン酢を使えます。
「合肴」は鮪。柵の鮪の周囲を浅く焼いてスライスし、薄くスライスした蕗(ふき)にちょっと甘めの酢味噌が乗せられ紫蘇の葉の千切りが添えられている。鮪は香ばしく酢味噌で食べる方法もあるのだなと。量は非常に少なかったです。
「焼物」は、博多和牛を焼いたもの。霜降り度はなく、肉の歯ごたえとうまみが楽しめました。焼き野菜は、蓮根、トマト、菜の花、パプリカで、どれも甘く、妻が喜んでいました。
「食事」は、かしわご飯とお椀とお漬物です。かしわご飯は、優しい味でしたが、鶏肉が非常に小さく刻まれていて見つけるのが難しかったです。お椀は、赤出汁の味噌汁で具は三つ葉、麩くらいだったと思います。お漬物は、大根のべったら漬けとキャベツの浅漬けでした。
こちらのデザートは、私のもの。ココナツミルクの中に、小さなタピオカが多数入っていて、底に黒蜜が敷かれ、バニラアイスと餡子が乗っているものでした。ココナツミルクは久しぶりで予想通りの味でしたが、タピオカが、モチモチ感がなくてちょっと残念でした。
こちらは妻が食べたデザート。構成としては、私のココナツミルク+タピオカの代わりに白玉団子があるもので、黒蜜が水飴を含んでいて非常に伸びのあるものでした。私は食べていないです。
金額もそこそこ張りますが、気になった「ふぐ刺し」も美味しかったで、全体的に、優しい味で、色々な食材を楽しめました。日本料理の場合、器が更に目を楽しませ、味を引き立たせてくれます。「旬菜」の蛤器や緑の器はきれいだったし、「焼物」の器は、非常に立体的な形状で、収納するとき重ねられないよな~なんて考えたりして。満足のいく日本料理でした。
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