歌舞伎(成駒屋 神谷町小歌舞伎)
浅草に久しぶりにお上りさん。知人が成駒屋の「神谷町小歌舞伎」出演するので、人生初の「歌舞伎」観賞。やっぱり新しい体験、生の芸能は感動するし楽しいね。
2019年夏に、落語を初鑑賞し、コロナで中止になるまで毎月のように足を運んだ。その時、日本の伝統芸能を意識するようになり、歌舞伎や能をいつかは鑑賞したいと思っていた。
落語(2019年8月)
落語(2019年9月)
落語(2020年10月)
楽補(2019年11月)
落語(2020年1月)
そして、この日、初めて歌舞伎を鑑賞し、面白さを知った。やばい、多少自制しながらも年に数回足を運びそうだ。
歌舞伎に行くきっかけは、私の幼馴染が1年位前だろうか、「新宿で飲もう」という誘いに乗って、「思い出横丁」に足を運ぶ。(久しぶりでちょっと迷ったけど)
そこには、幼なじみの他に、ベンチャーのHMさんがいた。その後、中村芝歌蔵さんがやってきた。たまたま幼なじみが選んだ数あるうちの中華系の飲み屋は、芝歌蔵さんが昔からよく通っていたところらしく馴染みがあるらしい。そこで、色々話しているうちに、中村芝歌蔵さんと気が合った。私は、歌舞伎に行ったことがないので、歌舞伎の話は出来ないが、色々な歌舞伎業界の話を幼なじみとしているのを聞いていたが、一部の方しか名前を存じ上げないので、話にはあまりついていけていないが、話は面白かった記憶がある。以前から歌舞伎に興味があったので、「今度、歌舞伎行きます」と伝えた。
一方、そこの場で、私がSUPサーフィンしている話を幼なじみが切り出した。彼も1度SUPをやったことがあるらしく、今度逗子にSUPを行きたい旨の話をされたので、私が調整することをお伝えした。
そして、2か月前くらいに、芝歌蔵さんからLINEで、今度、一族のみの「神谷町小歌舞伎」を開催するので都合がつけば是非見に来てほしい旨連絡があったので、これは良い機会ということで、彼にチケット手配をお願いし、今日に至る。
一方、彼も約束を果たし、8月の公演の中日に、家族四人で、私が通う「逗子OCEANS CLUB」に来てくれた。KBさんも配慮して、「大谷さん紹介割引」をしてくれたので感謝。その時間も8歳と6歳のお子さん、奥さんと話をしながらのSUPは、いつもの波乗りとは違うゆったりとした時間を過ごせました。
さて、「神谷町小歌舞伎」は、「浅草公会堂」での15時半からの開催。午前中SUPに行って、中村芝歌蔵さんの子供たち向けのお土産を購入して、1時過ぎの電車に乗り、久びりの浅草、お上りです。
浅草について、開演まで1時間弱時間あったので、雷門を通って、仲見世を通り、浅草寺にお参りをして、公会堂がある側の左側に抜けて、ぐるっと回って公会堂へ。
いやー、話には聞いていたけど、浅草外人さんというか観光客というのかすごい人の数だね。圧倒されました。
公会堂には、女性は、着物姿やちょっと正装した方たちが、ウキウキした感じで入っていきます。私も流れに乗り、チケットチェックして、席のある2階へ。1等席でも良かったのですが、芝歌蔵さんが、すでに一等席にいい席は残っていないので、2等席を取ってくれたのですが、真正面でした。あり難し。
公演時間に近づくと、席がみるみる埋まっていく。客層は、意外にも意外、老若男女。私の右隣は、20代の3人組の女の子。左隣は、着物姿の30~40代そこそこの女性。更にその着物の方の向こうには、30代くらいの男性2人。ご年配の男性女性ももちろんいますが、結構若い人が多い。
開演時間、照明が落とされ、長男の中村橋之助がご挨拶。歌舞伎独特の口上で、声が響き渡り空気が張り詰めます。その形式的な挨拶の後、マイクを持って、フランクな挨拶で、この公演の目的「いつかは、3人で大歌舞伎をする」ために、身内で小歌舞伎からスタート。今回で2回目。演目の主旨説明が行われる。ここでは、笑いもあり。
さあ、歌舞伎のスタート。
- 双蝶々曲輪日記
- 一本刀土俵入
「双蝶々曲輪日記」は、お相撲の取り組みでの義理人情の話。日本一と言われる中村橋之助演じる「濡髪」関取が、中村歌之助演じる米屋の丁稚「放駒」に取り組みで負ける波乱がある。「放駒」は周囲の人におだてられ、いい気になるが、実は、あるお侍さんに言い寄られている女性を助けるために「濡髪」が八百長負けをして貸しを作っていたことが明らかになる。この話を、「放駒」と町の人の掛け合い。侍「郷左衛門」と「濡髪」の掛け合い。最後に、「放駒」と「濡髪」の掛け合いと展開し、「放駒」は真実を知り、「濡髪」の強さを知るのであった。その中で、芝歌蔵さんは、茶亭の金平役。初め、どの役をするのかわからない中で見ていたのですが、役者さんは皆お化粧しているので、2階席からではぱっと見分かりにくく、雰囲気などから金平役と確信してみていた。非常にいい役で、いい演技をされていました。
「一本刀土俵入」は、中村福之助演じる「茂兵衛」は、相撲の関取になることを夢見て田舎から出てきた頭が少し足りなく、頼りない若者が、相撲部屋から見込みがないからと追い出されたが、それでも関取になりたく江戸に戻るシーン。この「茂兵衛」の振る舞いが笑える。一文無しの「茂兵衛」に対して、ある旅籠の女郎「お蔦」との掛け合いがあり、「お蔦」に餞別を渡す。そこから10数年後、「茂兵衛」は、関取にはなれなかったが、腕に磨きをかけた人物になり、「お蔦」にお礼を言いに当時の宿を探すが見つからない。一方「お蔦」は、父なしで子を育て静かに生活をしていたが、「お蔦」との生活のためにイカサマで金を得た死んだと思っていたその夫が帰って来た。が、その夫は、チンピラに追われ、いよいよ万事休す。そこに「茂兵衛」がやってきて、一網打尽にチンピラをやっつけて、「お蔦」の家族の夜逃げを助けるという話。芝歌蔵さんは、チンピラの鬼一郎役。「茂兵衛」と闘うシーンで、つまずいて倒れとどめを刺されてあっさりと負けてしまう役。あれっ??という感じでした。全体的に、感動を呼ぶ話でした。
演目が終わると、キャストが一同に並んで、挨拶。5月にも第3回があるそうです。
3時半に始まり18時45分に終了。(間に、25分、10分の休憩あり)そして、ゆっくりしてロビーに向かい、事前に、お菓子を渡す旨はLINEで伝えていたので、芝歌蔵さんに声掛けして、握手をして、3分くらい話をして、お菓子をお渡しして、また飲みましょうと約束して、また握手をして公会堂を後にしました。
いやー、いい体験でした。やっぱり生の演技は空気感や臨場感がいいですね。さて、今度はいつかな?能にも行きたいね。