SUP(サップ)スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その3)


■前回までのおさらい

本ブログは、今トレンドになっているマリンスポーツSUP(Standup Paddle)1)関心を持ち始めている人や、2)独自に上達を目指している方3)習い始めた方に、少しでも上達のお役に立てればという思いで書いています。もちろん私自身の備忘録の意味合いは大きいです。

もし、中級、上級の方で、記載内容のミスや、別の考え方、更なる役立つ情報、リンクできる良い動画などありましたらフィードバック頂ければ、可能な限り反映していこうと思います。よろしくお願いいたします。

さて、初回「SUP スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その1」として以下の情報を発信しました。

  1. SUP(Standup Paddle)とは
  2. SUP(Standup Paddle)を始めたきっかけ
  3. SUP(Standup Paddle)の魅力
  4. SUP(Standup Paddle)の初心者向けノウハウ
  5. SUP(Standup Paddle)の中級者向けノウハウ
  6. 参考商品情報

続いて「SUP スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その2)」として以下の情報を発信しました。

SUP(Standup Paddle)の中級者向けノウハウ

  1. 漕ぎ方(中級編)
  2. 曲がり方(中級編)
  3. うねりへの対応
  4. 波乗りへの心がけ
  5. 波乗りの方法
  6. 波乗り時の緊急停止方法
  7. 風の強い時の対応

■目次

2021年7月1日時点、「SUP スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その1」を書き始めたのが25回目くらいでしたが、今(2023年5月時点)は、185回目になります。2020年秋からスクールの会員になり4~5回/月通うようになったからです。やはり、1~2回/月では、先回の感覚がリセットされてしまい、上達が遅くなり効率が悪いと思うようになったのが第一の理由です。2番目は、新型コロナで、ジムに行かなくなり、オープンな環境で体幹が鍛えられるSUPに重きをくことに変えたためです。

遅々として進歩しなかった状況が、冬の鍛錬で、ボードに大分慣れてきた気がします。が、まだまだ初中級者レベルで、自分が多い描いていたレベルの2ランク下で藻掻いている感じです(汗)。藻掻いている状況は、初回から最新の状況まで「SUP(Standup Paddle)スクール日記で、SUPの魅力を含めて記載しています。

この約1年間で教わったことを「SUP スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その2)」の続編として以下にまとめます。

■更なるレベルアップのため漕ぎに得手不得手を作らない

何回かSUPをやっていると、パドルを操作する際に、左右の得手不得手が出てきます。しっかり漕げたり、微妙な操作が出来たりの理由で、そうなってしまっています。

教わったのは、上記の状態を続けていくと、いつの間にか、得手の操作7割、不得手の操作3割になってしまうそうです。

初心者の内は、難しくないボードだったり、細かな操作が必要なかったり、難しい局面に遭遇しなかったりで、大きな悪影響は出てこないそうです。

ところが、レベルが上がってくると、そこが欠点として浮き彫りになり、左右の操作経験値が大きな上達の壁になるそうです。

ですので、初心者の時から、左右の操作の得手不得手を作らないよう、左右均等に練習することを心がけたほうが良いとのことです。

特に、波乗りの場合、波に向かってアプローチをする際に、左右どっちから波に入っていくのかも、得手不得手が表に出やすい場面です。

私は、スタンスがグーフィー(右足が前)なので、ボードの左側を漕ぐのが楽です。ですので、波乗りの際には、沖に向かって(波に向かって)左手からアプローチに入ると楽です。つまり、左手側から波が来るので、ボードの左側を漕いで割れるポイントに向かって時計回りに入っていく要領です。

ところが、今回指導されたのは、スタンスはそのままに、ボードの右側を漕いで、沖に向かって右手からアプローチし、反時計回りに波に乗せていくことを練習するということです。

結構、初動が遅かったり、思ったようにいいタイミングで正面(波の進行方向)に向けなかったりで難しいものです。

左右均等に操作テクニックを上げていくことが上達するうえで大切だという話でした。

■安定して波乗りする方法

波乗りを幾度となくやっていると、自分が乗りやすい波とそうでない波、危険を感じる波が見えてきます。

75回目の私は、波の高さでは、腰くらいまでならそれほど気にならないのですが、胸サイズになってくると覚悟を持って臨む感じで、気持ちのギアを一段上げることになります。でも、気持ちが乗らないときには、無理をしません。先日は、気持ちが乗ったので胸サイズで挑戦したところ、The Best of my bestの一本を体験することが出来ました。高いポジショニングで、超ロングライドを満喫することが出来ました。こういうことがあると、波乗りやめられないです。

また、突然のホレた波(立ち上がりが急な波)の場合は制御が難しく、ワイプアウトが増えます。それは、腰サイズでも難しいです。

安定して波に乗る方法は、スクールをはじめ、色々な方からのアドバイスを頂きました。

  1. 波を見極める。周囲の状況も把握。
  2. 自分のパドル力に見合ったアプローチスタート
  3. 周囲と来る波の状況に合わせる。
  4. 視線を高く取る。
  5. 姿勢を低くし、スタンスを広く取る。
  6. 膝の力を抜いて波を吸収する。

「1.波を見極める。」

スクールのインストラクターには、「5年は掛かる」と言われます。「200m先の裏の波狙っていきましょう」とか言われますが、2年以上続けていても、そこまでは分からないです。特に、うねりが複雑なときは、さっぱり分からないです。ただ、沖から何か来る、海の表面の色とそれとは違った深い色の塊がやって来る感覚です。

良い波は、高さが一定して幅広い波です。そいういった波が割れるポイントをきちんと事前に把握しておき、アプローチ加速したところで、割れる位置に辿り着けるようにします。

「波を見極める」には、もう一つ、自分以外の人が周囲にいる場合、その人たちがどういうレベルの人で、どういう波を狙っているのかを把握し、その周囲の人たちに迷惑を掛けないことも考慮する必要があります。

自分にはチャレンジングな大きな波の場合、その波をずっと待っていた自分より上級者が狙っていることが多いです。その場合、その方たちの様子をしっかり見て、その方達に優先権を与えます。仮に、自分が乗りに行って、ワイプアウトしようものなら、ひんしゅくを買ってしまい、居づらい雰囲気になります。波はよく、セット(大きい波が数本)で入ってきます。その最初の波でワイプアウトしてしまうと、次に続く人たちは、見送らざるを得なくなるからです。上級者の方は、また、次のセットが来るまで待ちになります。

出来ることなら、そういう上級者が乗らない小さめな波で、ワイプアウトしなくなるまで練習する方が良いと思います。そういった「見極め」が隠れた大切なポイントです。

また、波にアプローチする前に自分の進行方向に、ワイプアウトしている人が居ないか、または、横切っている人が居ないかをきちんと確認する必要があります。もちろん、自分が避けられるのであれば、それはグリーンライトです。

「2.自分のパドル力に見合ったアプローチスタート」

よく指導されるのが、「スタートが遅い!」です。波が割れる位置を事前に正しく把握しておく必要がありますが、そこに辿り着く前に波が足元を通り過ぎてしまうと、待った時間、漕いだ疲れが、まさに水の泡になります。また、次のチャンスを待つ必要があります。自分のバドル力を把握し、それに合わせて、波が自分に対して10m~40mに迫って来たら、自分でベストなタイミングでしっかりアプローチに入るようにしましょう。

「3.周囲と来る波の状況に合わせる」

波は、岸や海岸、崖の面に対して並行になって迫ってきます。つまり、沖の方に凸型の場合(岬や突き出した浜の形状)は。その凸に向かって波が集まってきます。波のパワーがその場所に集中します。逆に、凹の場合(湾)は、波が広がって逃げていきます。メローな波と言ったりしています。

その地形地形で波の集まり方、逃げ方が異なります。また、潮の満ち引きの状況によっても変わります。そういう変化する状況に対して、波に対しての入り方を合わせる必要があります。

波乗りでは、基本は、波の進行方向にボードのノーズを合わせます、そのノーズの向きがあらぬ方向にあると、波のパワーに負けてワイプアウトします。また、ホレた波の場合は、急激に波が立ち上がりますので、それに合わせたポジショニングと重心の位置を合わせる必要があります。アプローチ中も時々、振り返って波の向き、距離を把握する必要があります。

波も、上記で触れたように地形に合わせて岸に近づくにつれて向きが変わりますので、それを考慮した進行方向を考える必要があります

また、波が割れるピークは避け、その肩(ショルダー)のトップから入ることを心がけると良いでしょう。

「4.視線を高く取る。」

これが、なかなか難しです。波に対するボード上のポジショニングが感覚的に分からなうちは、波のサイズ、ホレ方、強さに対して良い位置にいないため、ノーズが刺さったり、ボードが先に走り後傾となってワイプアウトしたりするので、どうしても、無意識で操作できない慣れない初めのうちは足元(ノーズ)部分を見てしまいます

足元を見ることで、周囲の様子(危険、波の動き)が広く取れなかったり、目を足元に持っていくことで重心が前の方に移動したりと上達を妨げます。慣れないうちは、やむを得ないのですが少しずつ意識して目線を高く取るように心がけるとよいでしょう。一般に言われてるのが、真っすぐより少し高めです。

「5.姿勢を低くし、スタンスを広く取る。」

私の現時点(2021年7月)の課題でもあるのですが、ボードのセンターラインにサーフスタンスで立ちますが、スタンスを広く取ることが必要です。特に、腰より高いパワーのある波の場合、波に乗った瞬間の前後の加速がすごいので、前後の足で踏ん張る必要があります。自分では、広く取っているつもりでも、インストラクターからは、「もっと広く!」と叫ばれます。

前足は、「キャリーハンドル」付近で、後ろ足を出来るだけ下げ(肩幅の1.5倍以上)広く取るようにします。

スタンスと共に重要なのが、姿勢です。スタンスを広く取ることで、姿勢も低く安定しますが、更に安定性を得るために、重心を低くする必要があります。その際、前足に重心の7割を掛けるように指導されます。波の状況によって、都度、重心の前後バランスを調整していく必要があるそうです。

ホレた波の場合は、特に、上半身でボードを抑えるように言われます。つまり、前足に重心を掛け、胸とボードを平行にするイメージでしょうか。

また、姿勢を低くすることで、膝を使った行動、動作がとれるようになります。サーフィンをしている映像を見ると、皆さん低姿勢で、上半身でバランスを取るものの、腰から下で、特に膝を使って波を操っているのが分かります。

自分によくあるあるの話ですが、サーフスタンスをどのタイミングでとるのかです。アプローチに入る時点でサーフスタンスを取った時期もありましたが、今は、波に乗る直前にサーフスタンスに切り替えています。どちらが良いのかは分からないし、周囲の方に聞いても色々です。ただ、波乗り直前の切り替えの注意点は、切り替えるタイミングで姿勢が伸び上がってしまうとボードが先に行き、後方にワイプアウトしてしまいます。ですので、姿勢を低くしたまま切り替えることが注意点です。現在、そのタイミングで行っているのは、動いているボードの上で、足を動かせることを練習するためでもあります。

「6.膝の力を抜いて波を吸収する」

私にとっては、次に取り組むべきステップになりますが、体験ではなく、言われている内容として記載します。

正直、私のレベルは、波に乗っているではなく、乗らされている状態ですので、波に乗ったら最後、バランスをひたすらとって乗れるところまでライドするといったところでしょうか。

その間、波のあばれを、膝で突っぱった同じ姿勢でバランスを取っている状況なので、そこを、膝をサスペンションのように使う必要があります。スキーのコブ上を滑る感じでしょうか。

■プルアウトの方法

波乗りをすると、どこかで波乗りを終わらせなければなりません。

  • 不本意にワイプアウトして終わる
  • 波がおさまるまで乗り続ける(崖、ビーチに突っ込む恐れあり)
  • 緊急停止で終わらせる
  • 波を降りたいタイミングでプルアウトする

理想的には、「波を降りたいタイミングでプルアウトする」です。方法は、「SUP スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その2)」でご紹介した「波乗り時の緊急停止方法」の延長です。

波を抜けたいタイミングで、サーフスタンスの前足に重心を残しながら、後ろ足を更に大きく引き、テールの位置を海面から潜らせます。この時、前足に重心を残しながらバランスを取ることが非常に重要です。テールを下げることにより、波がボードの上を通過していきます。パドルでバランスを取りながらボードをコントロールする。波が過ぎ去ったあとは、パラレルスタンスに戻して、向きを変えて、再び波乗りのポイントに戻っていきます。

上級者は、テールを下げるタイミングで、ピボットターンをして、波を行かせる行為とターンを同時にこなされます。格好いいです。

■ボードを波に対して横に走らせる方法

今、まさに、私が習得したい技術です。

方法は大きく2つ。

  1. 波に乗る時点で左右の向きを設定しておく
  2. 重心移動で向きを変える方法

「1.波に乗る時点で左右の向きを設定しておく」

今まで、波乗りのタイミングで、ノーズは、波の進行方向と言ってきましたが、そのタイミングでノーズの向きを波の進行方向から、行きたい方向に45度以内で向けて置く方法です。あまり角度が横向き(45度以上)になると、横波を食らうことになり制御不能でワイプアウトしてしまいます。

初めのうちは、20~30度くらいの角度を付けて、バランスを意識しながら始めるのが良いと思います。

「2.重心移動で向きを変える方法」

このコツを掴むのに今苦労しています。ボードの大きさによって方法が違うようです。

共通しているのは、曲がりたい方向のレールを入れる、です。ボードの後方に重心を移動すると曲がりやすくなります

上級者の場合、通常、軽いボードに乗っているので、取り回しが軽いようです。ボードの後ろ半分のところに重心を置き、曲がりたい方向に体重移動を掛け、押し込むようにレールを入れるようです。

一方、初中級者は、大きめのボードなので長さ、幅がありますので、軽いボードのように簡単には曲がりません。私が教わったのは、サーフスタンスの後ろ足を曲がりたい方向のエッジの方向に移動することで、重心を曲がりたい方向に強制的に寄せるようにすると比較的簡単に向きを変えられるようです。

「ようです」と言ったのは、私がまだ、そこを習熟していないためです。(続きは、習熟後にします)

曲がる直前に、パドルを曲がりたい方に持ち替えます。そして、パドルの先を、波に軽く押し当てると波からの反力で姿勢のバランスがとりやすいです。

■短い小さいボードでのメリットデメリット

2022年の2月ごろ(トータル100回目くらい)から従来の10フォート、9.6フィートのボードから、8.10フィートのボードに変えました。理由は、そろそろボードを購入したいなと思っているものが浮力105Lで、どのくらい従来のボードと乗りやすさ(むしろ乗りにくさ)差分があるのかを確認するためです。

浮力が小さくなると、メリットとデメリットが出てきます。

メリット

  1. ボードの向き変えが楽になる。沖に向いている波待ちの時から、波へのアプローチに入るインサイド向きに変える際に、1回~2回漕ぐと向きが変わります。
  2. 波に乗った後のボードコントロールが楽になる。ボードが軽い分、フロントサイド、バックサイドへの向き切り替え時の反応が早く全く違ってきます。

デメリット

  1. バランス取りが難しい。メリットとの裏返しになりますが、ちょっとしたバランスの油断で落水します。つまり、ボードに対して自分の重心を中心に位置していないと、波の揺れに対して影響を簡単に受けてしまいます。もちろん、乗りこなすためにはバランス力や体幹力が大切な要素です。
  2. 波を捉えるポイントが難しい。浮力のある大きめのボードは、小さい波やパワーのない波でもタイミングさえ合えば、うまく波に乗ることができます。乗り始める位置も最も波パワーが出る割れる瞬間より前(アウトサイド)でも運んでくれぐんぐん押してくれる感じです。ですが、浮力のないボードは、波のパワーが出るポイントでないと、波に置いて行かれてしまいます。初め、従来の位置で波を捉えようとして、全く乗れず「??」という思いをしていると、他のスクールの方が「ポイントが違って、もっと前で乗るんですよ」と教えてくれました。また、パドルでのもう1回、2回の掻きが足りなく波を逃すことが多くなります。
  3. 疲れる。1のバランス取りにも関係しますが、バランスを取ろうとするがために、中腰姿勢でいる時間が長い。落ちる回数も多くなり、ボードに這い上がることも踏まえて、かなり大きいボードの時より下半身(お尻周りと太もも)が使えます。

ボードは、長さ、幅、厚み、浮力が主なパラメーターです。これらのいずれかが変わると、今までのボードとは全く異なる動き、操作が必要になります。

今回、全てが大きく変わったので、結構影響が大きく、従来の3分の1回、いやもっと悪いくらいしか波乗りが出来ていないと思います。1)小さいボードでも楽しめるサイズ、パワーの波が来ない。2)もう1,2回の漕ぎが足りない、3)波待ちの間に落水してそもそものチャンスを逃してしまう、4)疲れ切ってバランスが取れなく抑えが効かなくなり落水やワイプアウトが増えてしまうなど、インストラクターには言われますが、「心が折れていませんか?」と。それでも向上心で乗り越えるかは気合次第です。

ただ確率良く、波に乗るだけなら大き目のボードでも十分楽しめます。ボードをコントロールしたいかどうかにどのくらい魅力を感じるかですね。

浮力116Lのボードも上級者からみると、大きい方で、6~7フィート長さの浮力70Lくらいものを乗っている方が居ますので、まだまだ私も序の口です。尚、浮力は体重にも寄りますので、絶対的な数字は関係ありません。体重に対して浮力が小さすぎると、ボードが常に半分沈んで、ボードが加速した時に浮かび上がってくる感じです。サーフィンのミドルやショートのような感じですね。波待ちのとき、座っていますよね。

浮力が小さくなってインストラクターの方に言われるのは、サーフスタンスの前足に重心を、今まで以上に掛ける意識をし、パドリングも前方の水をしっかり(深く)捉えることです。ここでボードの向きがイメージ以上斜めに向いてしまい、波でワイプアウトしてしまうことが良くあります。波の進行方向を振り返って見ながら、自分の進行方向を定めて補正を入れながらいく技術も問われます。

■波乗りでのターンの方法

ここもレッスン後に記載します。

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