SUP(サップ) スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その1)


何歳からでも始められるマリンスポーツSUP(Standup Paddle)の魅力とスクールで学んだ上達ノウハウをご紹介します。

2019年5月からSUP(Standup Paddle)を始め、2020年8月時点15か月経ちました。頻度としては月1回半くらいですが、スクールの度に楽しさ、難しさを体験し、ストレス発散、体幹鍛錬にも役立てています。

このブログは、今トレンドになっているマリンスポーツSUP(Standup Paddle)1)関心を持ち始めている人や、2)独自に上達を目指している方3)習い始めた方に、少しでも上達のお役に立てればという思いで書いています。

もし、中級、上級の方で、記載内容のミスや、別の考え方、更なる役立つ情報、リンクできる良い動画などありましたらフィードバック頂ければ、可能な限り反映していこうと思います。よろしくお願いいたします。

お詫び:本来、動画や写真で細かくお伝えした方が良いのですが、生憎、スクール上、そういうことができないため、言葉になってしまいます。ご容赦ください。今後、そのチャンスがあれば、アップデートしていこうと思います。

■目次

  1. SUP(Standup Paddle)とは [2020年10月1日更新]
  2. SUP(Standup Paddle)を始めたきっかけ
  3. SUP(Standup Paddle)の魅力
    1. SUPの魅力1「初心者でもいきなり楽しむことができる。」について [2020年10月1日更新]
    2. SUPの魅力2「海の状況に合わせた楽しみ方が出来る。」について
    3. SUPの魅力3「比較的新しいスポーツで、人気が急上昇中」について
    4. SUPの魅力4「自然の恩恵、厳しさを体全体で体験できる」について
    5. SUPの魅力5「体幹を鍛えることができる。」について
    6. SUPの魅力6「初期投資が比較的低く抑えられる」について  [2021年2月22日更新]
  4. SUP(Standup Paddle)の初心者向けノウハウ
    1. 用品の名称について [2020年10月1日更新]
    2. 乗るまでの用品の基本的な使い方
    3. ボードへの乗り方、降り方
    4. 落水後のボードへの上がり方 [2020年10月1日更新]
    5. ボードの立ち方、漕ぎ方、止まり方 [2020年10月1日更新]

5. 参考商品情報

SUP(サップ)スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その2)(←リンク)

SUP(サップ)スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その3)(←リンク)

■SUP(Standup Paddle)とは

SUP(Standup Paddle)についての基本情報は、Wikiにあるので詳細はそちらを見てください。(Wiki

ここでは簡単にSUPについて触れます。

SUP(Standup Paddle)は、1960年代に、ハワイでサーフィンを楽しんでいる人が、サーフィンのボードとカヤック、カヌーのパドル(櫂)を組み合わせたことに起源があります。なので、順番的にも、マリンスポーツの代表格のサーフィン、カヤックの後になります。それでもSUPは60年近い歴史です。

ボードの上に立ち、パドルでを漕いで、行きたいところに進んでいくクルージング。あるいは、波のあるところでは、サーフィンのように、ボードで波に乗ってまさにサーフィンを楽しむ。ボートの代わりに、フィッシングポイントに行って、フィッシングを楽しむということも実際行われています。

Webページの画像より
Webページの画像より

ボードには、ハードボード(プラスチック、カーボンファイバー製)やインフレータブル(ゴム製で利用時に空気を入れる)があり、それぞれ特徴があります。インフレータブルは、空気を入れる前には、コンパクトに丸めることができるため、ドライブで行った先で楽しむなど利用範囲が広いことが特徴です。空気で膨らませるので、浮力が大きく安定していますし、ぶつかった時の衝撃もハードボードより低く安全です。一方、風で流されやすかったり波乗りを楽しむには物足りないと言われています。クルージングには良いボードです。[2020年10月1日更新]

最近、発祥の地ハワイだけでなく。世界各地、日本でもブームになってきています

■SUP(Standup Paddle)を始めたきっかけ

2019年、子育てもほぼ完了した52歳の私が、今後の趣味としてスポーツ系の何かに取り組もうと考えました。

シーカヤックSUP(Standup Paddle)どちらにしようか?悩み、それぞれ同じ時期に1回ずつ体験をしてみました

SUP(逗子海岸沖から)
SUP体験(逗子海岸沖から)
シーカヤック(斜め前方)
シーカヤックの体験

その結果、SUP(Standup Paddle)の方が、自分に合っていると感じ、それから1年以上、頻度は低いのですが継続してスクールに通うことになりました。

私は、湘南の端っこではありますが、逗子に20数年住んでいるにも関わらず海に出かけるのは1~2回/年で海の魅力に、それほど気づいていませんでした。

ドライブで、134号線を通る際にも、鎌倉、江の島で、季節問わずサーファーが波間に浮いて、時折、波に乗っている姿を横目に、「何が楽しいのかな?」「海のスポーツってリスク高いな」というくらいの捉え方でしかなかったのは事実です。

そういった、逗子というマリンスポーツに非常に恵まれたところに住んでいるという利点を生かして、どちらかと言うとネガティブなマリンスポーツに、取り組んでみて、魅力を感じなければ止めて、また他のスポーツを探せばいいかという気楽な気持ちで始めました。

■SUP(Standup Paddle)の魅力

ちょうど、SUP(Standup Paddle)を始める5月の前月である2019年4月にブログを始めたということもあり、ブログネタの1つとして、奮闘ぶり、ダメダメぶりを披露するのもモチベーションの1つになっていました。ちょうど25回スクールに通った分のブログが公開されていますので、時間がありましたらそちらも見て頂ければ幸いです。

SUP(Standup Paddle)スクール日記 ←奮闘ブログへリンク

私がSUP(Standup Paddle)を選んだ魅力は以下になります。

  1. 初心者でもいきなり楽しむことができる。(見た目簡単そう)
  2. 海の状況に合わせた楽しみ方が出来る。
  3. 他のマリンスポーツと比べると比較的新しいスポーツで、人気が急上昇中。
  4. 自然の恩恵、厳しさを体全体で体験できる。
  5. 体幹を鍛えることができる。
  6. 初期投資が比較的低く抑えられる。

■SUPの魅力1「初心者でもいきなり楽しむことができる。」について

ほぼ誰でも間違いなく、1回目の体験で、ボードに乗って、パドルで漕いで進むことはできます。

私自身もそうですが、スクールに行くたびに、初体験者は、数名~10名くらいいらっしゃいます。しかし、皆さん間違いなく2時間のスクール後には、ボードに立ってパドルを漕ぐことは出来ています。

もちろん、初めは、海にプカプカ浮いたボードという不安定なところに立つので、心もとないのですが、インストラクター(指導者)の指示どおりの位置に、初めはまずボード上に座って、しばらくボードの揺れに慣れてから立つと「おっかなびっくり」としても立つことはできます。

パドルも水の中に入れて漕ぐことも、効率的な漕ぎ方は別として、前に進むこと、曲がることはできるようになります。

初心者でも楽しめる(Web画像より)
初心者でも楽しめる(Web画像より)

結構、泳げない方も多く体験されています。浮力のあるボードに、リーシュという紐で、ボードと自分の足を繋ぐので、海に落ちたとしても、紐を手繰って、ボードに掴まれば、通常溺れることは有りません。心配な人は、ライフジャケットを着用することをお勧めします。また、安全面の話をすると緊急事態の時に、自分の場所を知らせるために防水の袋などに入れて携帯電話を持っていくことも勧められています。[2020年10月1日更新](自然相手なので安全に絶対はありません)

■SUPの魅力2「海の状況に合わせた楽しみ方が出来る。」について

根強い人気のサーフィン。このサーフィンは、波が必須になります。

一方、SUPは、波があるところでは波乗り、波がない時、波が無いところは、クルージングを楽しむことができます。

クルージング(Web画像より)
クルージング(Web画像より)
波乗り(Web画像より)
波乗り(Web画像より)

つまり、どんな海、湖、川の状況でも楽しむことができるスポーツです。ただし、台風や落雷のときは、身の危険が高いので避けるべきです。

■SUPの魅力3「比較的新しいスポーツで、人気が急上昇中」について

SUPの世界的ブームが起き始めたのは2000年頃からです。その後、日本でも次第にブームが起き始めたようです。

ある情報によると、2016年頃からブームが過熱し始め、年30%増加しているようです。特徴的なのは、他のマリンスポーツに比べて女性を中心に人気が出てきているようです。実際に、私が通っているスクールでも若い女性やカップルが多いと思います。

私が逗子海岸で初めてSUPを見たのは、10数年前で、海岸に数名がボードの上に立って、ボドルで漕いで海岸を往復している光景でした。今では、春夏のシーズンの逗子海岸に、多い時は50ボード以上が繰り出している状況です。

SUPは、ただ単に、趣味の範囲ではなく、今や、正式名称をAPP(アソシエーション・オブ・パドルサーフ・プロフェッショナル)ワールドツアーというSUPの世界大会が開催され、世界各地で開催されています。日本でも江ノ島で開催されています。

APP(Web画像より)
APP(Web画像より)

世界中では、プロ、アマ問わず、SUP愛好者が日々マリンスポーツとして楽しんでいる状況です。

■SUPの魅力4「自然の恩恵、厳しさを体全体で体験できる」について

SUPを含めたマリーンスポーツは、自然相手なので、危険と背中合わせであることは常に意識して、細心の注意を払う必要があります。

それでも余りある魅力がそこにあります。

私が実際にSUPを体験して感じたことを書きます。

まず、海岸、砂浜からボードに乗って沖に出ていきます。すると、今までボートやフェリーなどで沖に出て大海原を体験するのとは違った、非常に水に近い位置(ほぼ水面の高さ)で、海と空を満喫できます。いつも浜からしか見ていなかった逗子湾を、逆に海から小さくなった浜を見ることができます。浜と反対側を見ると、江ノ島と、その先に、富士山をみることもできます。また、ボードの上に仰向けになると、波に揺られながら、蒼い抜ける青空を見ることができ、遠近感が分からなくなる錯覚を体験できます。

また、周りの人と話をしていないときは、大自然の中に、自分だけが一人居るという錯覚も起き、普段の社会、街の喧噪から離れた精神的に解き放たれる開放感が得られます

海面を見ると、天候と場所によっては、2,3mの海底が見え、魚が泳いでいるところも見ることができます。

逗子の海底(OCEANS CLUBのFBから)
逗子の海底(OCEANS CLUBのFBから)

波も、浜での波に弄ばれたことは、皆さんも経験されていると思いますが、ボードに乗って、波の力を使ってサーフィングをするのは、今までの波に対するイメージとは、全く別な魅力的な感覚に包まれます

ふっと浮いた浮遊感の後、海の上をさーっと何者かが後ろから押してくれるような感覚です。もちろん、現在の私のレベルでは、成功率や波の規模ではまだまだなのですが、それでも波の魅力に虜になってしまいます

ただ、波乗りは、上手になるまでは、波に揉まれて苦しい思いを数々体験します。自分のボードや人のボードに当たる危険性もあります。相手に怪我をさせないことも更に大切です。魅力には、危険性が伴ってくることも忘れないでください。

■SUPの魅力5「体幹を鍛えることができる。」について

SUPは、初体験でも楽しむことができますが、安定してボードに乗り、操縦するためには、体幹能力が必要になってきます。既に体幹能力の高い人は、結構抵抗を感じることなく上達していきますが、体幹能力の低い方も、上達と共に鍛えられてきます。

私も、10年以上ジムで筋力、ランニングトレーニングしていたので、ある程度は体幹がある方だとは思っていましたが、最初の内は、うねりが来ると、簡単に落水していました。最近では、技術的なところの指導も合わせ、ある程度のうねりが来ても立って漕いでいられるようになっています。つまりは、不安定な場所でのバランスの取り方が向上したということは以前より体幹が向上したのは間違いないことと思います。

また、パドルで水をしっかり掴んで、ボードを進める行為も、かなりハードなので、足の屈伸バネを使いますし、腕も漕ぐために力が要ります。真剣に運動として取り込むと、全身の運動になります

SUPヨガも女性の間では人気で、不安定なボードの上で、柔軟、ヨガの態勢を取ったりしているようです。まさに、バランスと体幹を鍛える運動です。

SUP ヨガ(Web画像より)
SUP ヨガ(Web画像より)

■SUPの魅力6「初期投資が比較的低く抑えられる」について

やはり、趣味の世界なので、初期投資は、ピンキリです。

SUP に必要な道具3点
SUP に必要な道具3点

SUPに必要な道具は、

  • ボード
  • パドル
  • リーシュ

の三点のみです。その他、状況によりあった方が良いのは、

  • ウエットスーツ(水や風が冷たい時の低体温防止)
  • ライフジャケット(落水時、波に揉まれた際に、早く確実に海面に出るため)
  • 帽子(日焼け防止)
  • マリンシューズ(岩、ウニ、毒を持つ魚を踏むときの怪我帽子)
  • ペットボトル用のポーチ(特に暑い夏、水分補給が重要です。海水が入った口の中をリフレッシュするのにも役立ちます)

になります。

ボードの価格は、ハードボードで、素材などにより15~35万円インフレータブルボードで、2~15万円が目安です。

インフレ―タブルボードの場合、インターネットで安いことを理由に購入すると、すぐ穴が開いてしまうことがあります。それが、海の真ん中だと泳いで陸に戻る必要があることは念頭に置いた方が良いです。事故も多いです。命を守る道具なのできちんとしたメーカーの物が好ましいです。[2021年2月22日更新]

パドルの価格は、素材や構造などから、1~5万円が目安です。2020年10月にパドルを購入した際に検討した内容をまとめましたのでご覧ください。<SUP用 パドル(Starboard)>

リーシュの価格は、数千円~1万円が目安です。

ウェットスーツ(ドライスーツなど色々種類あり)の価格は、生地の素材、厚み、面積、構造、機能、ブランドにより様々で、自分にあった寸法を目安として3~20万円になります。スーツは、中に冷たい水や風が入らないためなので、自分の体形に合ったサイズにする必要があります。Webでも、自分で十数箇所採寸した数値を申告することでオーダーすることができます。2020年10月にウェットスーツを購入した際に悩んだことをまとめましたのでご参考になるかはわかりませんがよろしければご覧ください。<ウェットスーツ(ON’s SURFSUIT)>

ライフジャケットの価格は、数千~2万円くらいです。最近は、釣り用のガス内蔵型のコンパクトサイズもありますが、水を感知すると膨らむタイプなので、SUPの場合は、水に濡れる前提なので、昔からあるタイプのものが良いでしょう。

ライフジャケットの価格は、数千~2万円くらいです。最近は、釣り用のガス内蔵型のコンパクトサイズもありますが、水を感知すると膨らむタイプなので、SUPの場合は、水に濡れる前提なので、昔からあるタイプのものが良いでしょう。

SUPで、サーフィンをする場合、ボードが自分のところに飛んでくることがあります。私も、顔面をぶつけて(恐らく)鼻の骨を折ったことがありますし、肋骨にひびが入ったこともあります。その後、すぐに「インパクトジャケット」を購入しました。O’neill(オニール)で、肩から胸、脇腹、背中を保護してくれます。これは、18000円でした。[2021年2月22日更新]

帽子の価格は、水陸用のもので、数千円~1万円くらいです。

私も夏前に購入しましたが、その後冬でも被っています。日よけ以外に、多少なりとも頭を守ってくれる可能性があるからです。しかし、邪魔な時も有ります。最初は、5mmくらいの紐で止めるサーブハットでしたが、波で再々脱げ、最後には波にさらわれてしまったので、その後は、しっかりとしたバンドのものにしました。これは、今まで脱げたことがないです。BILLA BONG(ビラボン)のサーフハットを被っています。これは、4000円くらい。[2021年2月22日更新]

マリンシューズの価格は、数千円~1万円くらい。

サーフィンをする場合、ボードから落ちたときに、磯、サンゴ、ウニ、あるいは、毒を持つエイなどを踏む可能性があるので、履いていた方が身の安全です。もちろん、裸足の方が、ボードに対してフィット感はあります。私は、2000円くらいのもの。[2021年2月22日更新]

ポーチの価格は、数千円(前半)です。

2021年冬には、1mmのグローブを購入しました。SUPは、常に水の中に居るわけではないので、パドル操作の感覚重視で、1mmくらいでも極寒地方でなければです。グローブがないと、手がしびれてきます。安いものは、使用後洗って干す際に裏返すと引っ張って破れたりすることが多いので、ある程度高い物、出来れば日本製が良いと思います。私は、DOPES(ドープス)の1mmを購入。7000円くらい。[2021年2月22日更新]

ボード、パドルは、新品でなくとも、上達していった人が手放した中古品で十分なので、数万~10万円で揃うと思います。パドルは、身長に合わせる必要があるので、中古で買う場合は調整機能付きが良いです。一品ものとして買う場合は、身長に合わせた一体型の良い素材のものを買われる方が多いです。

ボードは、初めのうちは、長く(9~10フィート(3m)前後)て、幅の広い(32インチ(81cm)以上)が安定して乗りやすいのお薦めですが、SUPに対する自分の楽しみ方が分かってくると、短い、軽い、細いなどのボードを選択していくことになるようです。

後、安全に、効率的にSUP(マリンスポーツ全般に言える事)を習得していくためには、SUPのスクールに入って基礎を学ばれた方が良いと思います。本や、見様見真似で習得していくこともできますが、自然相手の危険な要素もありますから、やはりインストラクターの資格を持たれた方に、きちんとルール、注意、ノウハウを教えてもらうことは大切だと思います。

スクールの価格は、ボード、パドル、ウェットスーツ、マリンシューズ込みで、2時間で6~7千円くらいが相場です。そのスクールのメンバー(会費制)になったり、自分の道具を揃えると、2時間、3千円以下で楽しむこともできます。

■SUP(Standup Paddle)の初心者向けノウハウ

私もSUPを初めて、25回目なので、まだ初心者から脱しきれない位置にいます。

ですので、あくまでも初心者向けに、25回スクールで学んできたことを振り返りながらノウハウを列挙していきたいと思います。少しでも、このブログを読んだ方にとって、少しでも練習の助けになれば幸いです。

■用品の名称について

●「ボード」の名称

  • 先端のことを「ノーズ
  • 最後尾のことを「テール
  • 左右の側面、「ノーズ」と「テール」の間のことを「レール
  • 立つ面を「デッキ[2020年10月1日更新]
  • デッキ」の中央付近に、ボードを持つ凹みを「キャリーハンドル
  • 裏(水に浸かる面)を「ボトム
  • ボトム」面の「テール」部分につける薄い板を「フィン
SUP ボードの名称
SUP ボードの名称

●「パドル」の名称

  • パドル」の水に入れる部分を「ブレード
  • 上側の手で掴む部分を「グリップ
  • 下側の手で掴む棒部分を「シャフト
SUP パドルの名称
SUP パドルの名称

■乗るまでの用品の基本的な使い方

●SUP「ボード」の基礎知識

  • ボード」をビーチ(浜)に置く場合、波が来ない位置で、風向きに「ノーズ」を向け「デッキ」を上にして置く。そうすることで、「ボード」が煽られて飛ばされにくくなる。
  • ボード」を持つ際には、海に向かっていく際に、風下側の腕で、「キャリーハンドル」を持つ。「ボード」は、面積があるため突風で煽られ、転倒、「ボード」が飛ばされる可能性があるため、強い風の時に、風を逃がせるように、風下の腕で持つことが好ましい。
  • ボード」を水に浮かべるときは、人が乗っても「フィン」が海底に当たらない位置まで運ぶ。
  • 遠浅で、持つ時間が長い場合は、「リーシュ」を持って、犬の散歩のように、人間が先に歩いて、「リーシュ」で繋がった「ボード」を引っ張っていくようにすると移動が楽になる。
SUP ボードの持ち方 風下にボード(Web画像から)
SUP ボードの持ち方 風下にボード(Web画像から)

●SUP「パドル」の基礎知識

  • パドル」の長さは、一般的に、身長より10㎝長いものを使用する。が、個人のSUPでの楽しみ方スタイルにより、更に長いモノや短いモノを使う。波乗りの場合は、若干短いものを使うとされている。
  • よく間違えるのは「ブレード」向き。「シャフト」の延長線上より「ブレード」が進行方向に飛び出ている向きで使う
  • グリップ」は、手のひら全体で包み込んで握る。強くは握らない。
  • シャフト」は、「グリップ」の反対の手で握る。前に漕ぐ場合は、肩幅より少し広めに取る方が、力が入りやすい。

●SUP「リーシュ」の基礎知識

SUP リーシュコード(Web画像より)
SUP リーシュコード(Web画像より)
  • リーシュ」は、線状のものと、コイル状のものがある。取り付け部は、マジックテープです。
  • ボード」に乗る際には、事前に「リーシュ」を必ず忘れず「ボード」側と足側にしっかり取り付ける。足側は、腿から足首に取り付けるが足首が一般的。
  • 足の左右については、「サーフスタンス」の時に、後ろ側になる足に取り付ける。(初めのうちはどちらでも良い)
  • コードの出っ張りは、後ろ側に向ける。

■ボードへの乗り方、降り方

ボード」の乗り降り時は、「ボード」は、波に向かって垂直(「ノーズ」を真波の来る方向に向ける)に行う。波打ち際の波は、結構力があるので、横向きに波を受けると、横転し、怪我をする危険性がある。

ボード」の乗り降りは、中央付近の横(「キャリーハンド」の横の位置)で、片足ずつ静かに行う。飛び降りたりすると、足場が悪かったり、深さを見誤ったりして、怪我、捻挫になる可能性がある。

深いところで、落水した場合も、慌てず、中央付近の横(「キャリーハンド」の横の位置)まで移動する。足をボードの下側に潜り込ませず、むしろうつ伏せ姿勢にする。

バドル」を、「ボード」上に、「ボード」長手の方向に合わせて置く

その後、腕を「パドル」の上から、「ボード」の向こう側に掴まるあるいは乗せるようにして、足の反動を使って体を乗り上げさせるイメージで、「ボード」に乗る。手で掴んだ「ボード」を持ち上げるようにすると、「ボード」がひっくり返るので注意する。

「ボード」から落ちるときは、2m以上の深いところならどんな姿勢でも良いが、それより浅いところで落ちる場合は、足から落ちないように、体全体で水を受けるようにすると、深く沈まない。浅いところだと、深く沈むと岩、ウニなどに体をぶつけたり踏んだりして、怪我の元になる。

■落水後のボードへの上がり方[2020年10月1日更新]

海中から「ボード」に上がることは、初心者だけでなく上級者も必要なことです。大きく2つの方法があります。

  • 「ボード」の「テール」の位置から上る方法(初心者向け)
  • 「ボード」の「キャリハンドル」の横から上る方法(中級者向け)

両方の方法に共通して非常に重要なのは、海中にある足をボードの下に潜らせないことです。つまり、足を出来るだけ海面に近いところまで浮かせて伸ばすことです。これをしないと、体を「ボード」に乗せるために非常に大きな力を要すどころではなく、上がれないこともあります。特に、波や強風でしぶきを強い時は、溺れる可能性もあります。

『「ボード」の「テール」の位置から上る方法』のメリットは、「レール」部を両手で掴んで、体を滑らせて少しずつ中央にずらしていくことだ出来るので、力を最小限にして乗ることができます。また、多少、「テール」を下に押す力が掛かっても、「ボード」の「ノーズ」が、せりあがって、「ボード」が転覆することもめったにありません。安定して上れます。

一方、『「ボード」の「キャリハンドル」の横から上る方法』は、自分の居る側と反対側の『レール』を両手で掴んだり、「デッキ」に手を掛けたまま「ボード」に上っていきます。すぐ立ち位置の傍に乗れるメリットがありますが、要領よくしないと、「ボード」が自分の方に転覆してきます。また、力を掛けるタイミングのコツを掴まないと、体力が必要とされます。

体力温存は、非常に重要なので「ボード」に乗ることで無駄な消費を減らすことは大切なことです。

■ボードの立ち方、漕ぎ方、止まり方

ボード」上には、初め正座か中腰で慣れるのが良いと思います。

前後位置としては、「キャリーハンドル」の位置が膝の辺りに来る位置です。

座っているときは、「パドル」の「ブレード」全体プラス10cmが、しっかり水中に入るくらいの長さになるよう「グリップ」を持たず、上側を「シャフト」の中央付近を持ち、下の手は、漕ぎやすい位置を持ちます。正座と中腰では、持つ位置が少し変わります。

「パドル」のブレード(前後の向きを間違えない)を、可能な限り前の方の水に挿し、引き寄せる感じで漕ぎます。目線は、進みたい方向です。自転車や車の運転のように、手元を見ずに、遠くをみるようにします。(私も、ここがなかなか克服できなかったです)

少し「ボード」の感覚に慣れてきたら、「パドル」を膝の前に、横にして置きます。その「パドル」に手をついたまま膝を立て、起き上がります。足の位置は、「キャリーハンドル」の真横に、肩幅より若干狭め(「ブレード」の幅目安)に足位置を決めます。慣れてくると拳1個半くらいの幅が良いように思えます。

そこから、ゆっくり立ち上がるのですが、重心の位置を意識しながら、膝足首を少し曲げる感じでゆとりをもって立ち上がり、「パドル」も持ち上げます。「パドル」の持ち方は、上の手は「グリップ」、下の手は、「シャフト」を肩幅より広めで持ちます。「ブレード」の前後の向きは注意してください。

「パドル」の「シャフト」は、水面に対して、垂直くらいが良いとされています。ですので、「グリップ」は、顔の前ではなく、「ボード」の右側を漕ぐ場合は、「ボード」の右側付近に持ってきます。

「パドル」を持つ両腕は、「パドル」を水に挿し入れるときは、両肘を延ばしたままのイメージです。その後、「グリップ」を持つ手は、下に押し込むイメージ「シャフト」を持つ下の手は、力強く引き寄せるイメージです。

「パドル」の使い方で慣れないうちは、とにかく、斜め前の水に挿し入れて、漕いで前に進めば良いと思います。目線は、進行方向の遠くを見ます。

片側だけ漕いでいると、次第に、漕いでいない側に曲がっていきますので、「パドル」を持ち変えます。

「パドルの持ち変え方」は、「ブレード」水から引き揚げる動作の一連動作として、「グリップ」を持つ手を解放し、「シャフト」を持つ手の位置まで滑らせてきます。そして、目の前に、「シャフト」を持っている手を持ってきて、手の上下を反転させ(下の手を上に持っていく)、そして上になった手を「グリップ」側に滑らせて「グリップ」を握れば完了です。注意は、視線を手元に集中したり、これら動作をまごついていると、進行方向が流されて変わったり、バランスを崩して落水したりします。迅速にできるよう練習です。この持ち替え方を上体の姿勢を変えずに1,2秒でさっと早くできることは、波乗り前の進行方向を補正する際や、波乗りで方向を変えるときにも重要になってきます。[2020年10月1日更新]

「止まり方」は、「ブレード」を体より後方位置の水の中にしっかり差し入れるだけか、逆方向(後ろから前)に若干漕ぐことで止まります。この時、かなりの水の抵抗を「ブレード」に受けますので、バランスを崩しやすいです。腰を低くして「パドル」を安定させるために、「シャフト」を持ち手を、腰あたりにくっつけるとよいです。

この先は、

SUP(サップ)スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その2)

SUP(サップ)スクールで学んだ初心者からの上達ノウハウ(その3)

へ続く

■参考商品情報

尚、贔屓メーカーはありません。参考情報なので適当に選んでいます。

インフレータブルボード(利用時に空気を入れる)の商品例

ハードボードの商品例

バドルの商品例

リーシュコードの商品例

ウェットスーツの商品例

ウォーターヘルメットの商品例(自他のボードや岩などに当たった時の安全策)

サーフハットの商品例(日焼け防止)

マリンシューズの商品例

SUPの本

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